ゼレンスキーとトランプ大統領の会合(日本時間2025/3/1, 追記3/4関税)

これから3年。
出典:この記事

 

こんにちは編集長です。

 

先のアメリカ大統領選挙はトランプの圧勝でした。

 

参考:トランプ圧勝(2024/11/6日本時間)

 

その帰結がひとつの曲がり角(?)に来たようにみえます。

 

本記事は私自身の覚書的なところもあって、ソースを枚挙するだけになっていることをお断りします。

 

NHK

 

やりとり全文がNHKにあがっています。

【やり取り全文・前編】トランプ氏 ゼレンスキー氏 なぜ口論に
2025年3月2日 3時46分

 

アップされたのが深夜であることを考えると、いかに緊急の事態だったのかがわかります。

 

 

アメリカのソース

 

アメリカのメディアでは、CNN, NBC系が反トランプ、FOX, SkyTVが親トランプで、中立的なニュースを見つけるのが難しいです。

 

反トランプ:Chris Hayes: Trump ‘irreparably destroyed’ world order with Zelenskyy blowup

親トランプ:Zelensky Declares Ukraine’s $500 Billion Debt a Grant, Not a Loan

 

この後者の動画はSkyNewsAsutraliaにあげられていたのですが削除されたみたいですね。現在は親トランプアカウントに残されているだけです。

 

佐藤正和さん(2025/3/3)

 

最後に外為オンラインの佐藤正和さんの意見です。

 

2025年3月3日(月) 「ドル円は150円台を回復」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場ドル円は150円台を回復。米金利は低下したものの、株価が大きく反発したことや、ポジション調整のドル買いで151円目前まで上昇。
ユーロドルはやや水準を下げるも、依然として1.04を挟む展開。
株式市場は3指数がマイナス圏に沈む場面もあったが、引け際に大きく買われ、結局3指数は大幅高に。1月のPCE統計が減少していたことが材料に。
債券は買われ、長期金利は4.20%台に低下。
金は大幅続落。原油も反落。
************************
1月個人所得 → 0.9%
1月個人支出 → -0.2%
1月PCEデフレータ(前月比) → 0,3%
1月PCEデフレータ(前年比) → 2.5%
1月PCEコアデフレータ(前月比) → 0.3%
1月PCEコアデフレータ(前年比) → 2.6%
************************
ドル/円
150.24 ~ 150.99
ユーロ/ドル
1.0360 ~ 1.0420
ユーロ/円
155.70 ~ 157.16
NYダウ
+601.40 → 43,840.91
GOLD
-47.40 → 2,848.50ドル
WTI
-0.59 → 69.76ドル
米10年国債
-0.044 → 4.208%

本日のコメント
先週末は、ホワイトハウスでのトランプ大統領とゼレンスキー大統領の「会談決裂」のニュースに釘付けでした。会談は外交上極めて異例な形で決裂し、米国とウクライナの関係にも陰を落とし、バイデン政権時の関係からは大きく変わりそうです。

本来はウクライナの資源権益に関する協定に署名する儀式だったはずでしたが、きっかけは、バンス副大統領がバイデン政権の外交に批判的な発言をし、これにゼンレンスキー氏が「バンス氏が言う外交とは何か」とただしたことで、始まりました。バンス氏が「大統領執務室にやってきた米国メディアの前で、この問題を持ち込むのは失礼だ」と応じたことで雰囲気が一変したようです。この口論にトランプ氏も参戦し、「(ゼンレンスキー氏は)第3次世界大戦をおこしかねないギャンブルをしている」と批判。あとは醜い言葉の応酬で、「あなたは失礼だ。大統領に感謝すべきだ」(バンス氏)、「私たちが抱えている問題について、あなたは知っているのか」(ゼレンスキー氏)、「実際に何が起こっているのか知っている。あなたはプロパガンダツアーをやっているのだ」(バンス氏)、「あなたは非常に不利な立場にいる。あなたは(使える)カードがない。我々にはカードがある」(トランプ氏)、「私はカードゲームなどしていない」(ゼレンスキー氏)、「あなたは何百万人もの命をギャンブルにしている。第3次世界大戦をギャンブルにしている。米国に対して非常に失礼だ。トランプ大統領に感謝の言葉を述べなさい。あなたの国を救おうとしているのだ」(バンス氏)といった具合でした・・・・。

ゼレンスキー氏はこの後イギリスに飛びスターマー首相と会談し、同首相は2日、フランスのマクロン大統領など欧州首脳を集め、「有志連合」の結成を呼び掛けました。今後米国がウクライナへの支援を中止する可能性もあり、欧州として全力で同国を支援するため、防衛費の増額なども話し合われた模様です。極めて異例な形で幕を閉じた今回の会談。今朝の日経新聞のコラム「春秋」では、「よくぞ言った。フランス、英国のトップがトランプ詣でをし、作り笑いで親密さをアピールする映像にいささか辟易していたところ。大国の風をふかせて恫喝する相手に、じっと耐えつつ一歩もひかないゼレンスキー大統領の姿に胸のすく思いがした。助けてやっているのだから礼をいいなさい、とする言葉に最も違和感を覚えた。トランプ氏もバンス氏も、小国の客人を見下して隠そうともしない。カメラの前で寛大・偉大な指導者ぶりを発揮しようと狙っていたのに、あてが外れて逆上したようにも見えた」と、かなり辛辣なコメントをしていました。全く、同感です。

148円台半ばまで売られたドル円が151円近くまで戻しました。トランプ政権の不透明さは、上記ホワイトハウスでの想定外の出来事で、より不透明になっています。ドル円は日足の「MACD」ではゴールデン・クロスしそうですが、まだ「マイナス圏」に深く沈んでいるため上値は重いと見ています。本日のドル円は149円50銭~151円50銭程度を予想します。

 

緑色にしたところですね。私は必ずしも同感できません。国防は直情的な外交で済む話ではないでしょう。

 

・・・・・

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m

 

追記:佐藤正和さん(2025/3/4)

 

佐藤正和さんのブログのつづきです。

 

2025年3月4日(火) 「トランプ氏、日中の通貨安政策に不満を表明」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場ドル円は再び反落。トランプ関税が発動されることに加え、トランプ氏が円安政策を批判するような発言を行ったことで、ドル円は149円11銭まで下落。ISM製造業景況指数の下振れも重石に。
ユーロドルは反発。ドルが売られたことで1.0504まで上昇。
株式市場は予定通り「トランプ関税」が実施されることで大幅安。S&P500は104ポイント下げ、今年最大の下落幅を記録。
債券は続伸し、長期金利は4.15%台まで低下。
金は反発。原油は続落し68ドル台に。
****************************
2月ISM製造業景況指数 → 50.3
2月S&Pグローバル製造業PMI(改定値) → 52.7
2月自動車販売台数 → 1600万台
****************************
ドル/円
149.11 ~ 151.30
ユーロ/ドル
1.0460 ~ 1.0504
ユーロ/円
157.27 ~ 158.47
NYダウ
-649.67 → 43,191.24
GOLD
+52.80 → 2,901.10ドル
WTI
-1.39 → 68.37ドル
米10年国債
-0.053 → 4.155%

本日のコメント
為替や債券、株など主要な金融市場を動かすのは、通常は経済指標などの、いわゆる「ファンダメンタルズ」ですが、足下ではそれらよりも「トランプ関税」が相場変動要因の主役を演じています。その前に先ずは、トランプ大統領がホワイトハウスで、「日本と中国が通貨安政策を取るなら、米国は不当に不利な立場に立たされる」と述べ、明確に円安批判をしたわけではないようですが、ドル円はこの発言で円高方向に振れています。

カナダとメキシコに対する25%の関税引き上げについて、トランプ氏は隣国が発動延期の合意をまとめる可能性について問われ、「メキシコもカナダもその余地は全くない」と述べ、「全て準備が整っている。明日発動される」と話しています。4日に発動予定の関税は、年間およそ1兆5000億ドル(約225兆円)相当の輸入品に適用され、トランプ政権下としては最も広範囲に及ぶ措置の一つになります。またこの日トランプ氏は、中国への20%関税措置にも署名し、さらに、4月2日に「外国産農産物への関税」を発動することも明らかにしました。トランプ氏は自身のSNSに、「米国の偉大なる農業従事者にメッセージだ。米国内で販売される大量の農産物を生産する準備をせよ。外国産の製品には4月2日に関税が課せられる。お楽しみに!」と投稿しました。ブルームバーグは、「トランプ氏はどの製品が対象になるのか、あるいは例外があるのか、一段の詳細を示さなかった。この計画がほぼ全ての貿易相手国に、いわゆる『相互関税』を課すという、以前に発表された取り組みの一環になるのかも不明だ」と伝えています。大統領就任前から掲げていた「トランプ関税」がいよいよ実施されることになることで、リスク回避の流れがさらに強まり、株式市場では主要3指数が再び大きく売られました。S&P500は104ポイント下げ、今年最大の下落となっています。債券は買われ長期金利は一時、昨年12月6日以来となる4.14%台まで低下し、ドル売りに拍車をかけています。

異例な形で会談を終えたトランプ氏とゼレンスキー氏でしたが、これが、かえって欧州各国の結束を強める結果になっています。イギリスのスターマー首相の呼びかけた「有志国連合」へは、英、仏だけではなく、独、伊、ポーランド、カナダなど10カ国以上の首脳が参加し、国防費の増額などで一致しました。会議では、

(1)ウクライナへの軍事支援の継続と対ロシア制裁の強化

(2)和平交渉へのウクライナの参加

(3)ロシアの再侵略を防ぐためウクライナの防衛力強化

(4)平和を保証する「有志国連合」の創設、

といった4項目で合意しました。ゼレンスキー氏は、「トランプ氏が、真の問題解決のために自身を再び招待すれば、会談する用意がある」と述べていましたが、トランプ氏は再びゼレンスキー氏を批判しています。トランプ氏は、「これはゼレンスキー氏による最悪の発言であり、米国はこれ以上我慢することはない!この男は米国の後ろ盾がある限り、平和を望まない」と、こきおろしています。ホワイトハウスで多くのメディアの前で、自身に盾ついたことが余程許せないものと思えます。

ドル円は昨日の「ウィークリー・レポート」でも述べましたが、(参照:3月3日付け今週の予想レンジ)まだドルの上値は重く、148円台半ばが「当面ドルの底値」とは言えません。ただ、この先リスク回避の流れがどこまで続き、米金利がどこまで低下するのか判断できません。トランプ政権の不透明さが読めないからです。まだ就任2カ月です。予想通りですが、この先まだどのような発言をするのか、本人以外誰にも分かりません。トランプ氏を取り巻く側近も、バンス氏のように「イエスマン」で固められており、第一政権時で大統領補佐官だったジョン・ボルトン氏のような人はいないように思えます。

本日のドル円は148円50銭~150円50銭程度を予想します。

 

 

 

 

タイトルとURLをコピーしました