(去年のムボウェニ財務大臣)
こんばんは、品川です。
去年にひきつづき南アフリカランド関連で焦点となった、予算演説がおわったようなので(現地時間2020年2月26日)・・・
・・・かいつまんで説明したとおもいます。
・コロナウイルスでそれどころではない。
7円を割れば、
去年(2019年)8月以来。
・・・ただ、まず言っておきたいのは、相場全体では、南アフリカの予算演説なんかどうでもいい、とおもわれていることです。
ランド現在、下げていますが、これはコロナウイルスです。
外為オンライン佐藤氏の記事で十分でしょう。
2020年02月26日(水) 「米長期金利過去最低を更新」
世界同時株安が止まりません。昨日のNY株式市場では、ダウが879ドル下げ、これで2日間で1900ドルを超える下げを見せ、今年に入って順調に上昇していたダウは、今年の上昇分を全て吐き出したことになります。また、一時は1万ポイントの大台も射程圏内にあったナスダックも、9000ポイントの大台を割り込んで来ました。これまで上昇分が大きかっただけに下げも大きくなっています。「山高ければ谷深し」という格言が思い起こされます。
昨日の大幅株安のきっかけは、米疾病対策センター(CDC)が国民に対して、「国内での新型コロナウイルス流行に備えるよう」注意喚起を促したことが挙げられます。アジア圏に留まっていた感染が、イタリアなどでも感染が拡大したことで、距離的に離れていることから米国は安全と見られていただけに、CDCによる注意喚起は投資家の新型コロナウイルスに対するリスクを意識させたようです。一方で、トランプ大統領は新型コロナウイルスの感染拡大について、「わが国では極めてうまく制御されている」と述べており、クドロー国家経済会議(NEC)委員長は、「CDCの警告は緊急時の計画に過ぎない。必ずしもそうなるわけではない」と、CDCの警告を和らげる発言をおこなっています。(ブルームバーグ)
投資家がリスクに対する構えを強めたことで、資金は株から債券に流れています。連日上昇している米債券は昨日も大きく買われ、10年債利回りは一時1.305%まで低下し、過去最低水準を更新しました。引け値では1.34%台まで戻していますが、長期金利の低下に伴ってドル円も再び大きく売られ、一時は110円を割り込んでいます。今回の混乱でもドル円のレンジは110-112円程度と予想していましたが、米長期金利同様、相場は常に「オーバーシュート」が付きもののようです。そして「買われすぎたものは下げる」のも、相場の常です。
今回の新型コロナウイルスの感染拡大でも、WHO(世界保健機関)はまだ「パンデミック」という言葉を使ってはいません。対応が後手に回っているとの印象もありますが、発生源とみられる中国、武漢の封鎖を解除したと思ったら、すぐに再封鎖するなど、中国の対応も同じです。ポンペオ米国務長官は新型コロナウイルスに対する中国とイランの姿勢を批判し、「発生当初に情報拡散を抑制したことが、事態を悪化させた可能性がある」と指摘しています。
日本でも感染拡大が止まりません。この影響は企業業績だけではなく、昨日はJリーグが試合延期を決めるなど、スポーツ界にも波及して来ました。早朝のNYからの報告では、株価の下げもそろそろ終息に向うとの意見もありました。個人的にも同感ですが、まだ感染のピークは見えていません。引き続き慎重な投資姿勢を維持する必要があります。
ドル円は連日値幅も大きく、ボラティリティーも戻った感じがします。好調な米経済データにどのような変化が表れるのかに注視しています。米国では日本ほど外出を控えるような行動は見られないと思われますが、昨日の消費者マインドのように、株価の大幅下落は消費者心理を下押しすることになります。GDPの7割を個人消費が占める米国では、消費行動が極めて需要なファクターになります。本日のドル円は109円80銭~110円80銭程度を予想します。
つまり、コロナウイルスで世界経済全体が現在、大打撃で、ランド単体が予算演説が原因で、下落しているのではない。
・2記事よめば十分
・・・というわけで、コロナウイルスでてんやわんやで、南アフリカ予算演説なんか構ってられない・・・という状態ですが・・・
あえて追うとするなら(この記事でまとめた)ニュースサイトのうち、今回はNews24がまとまっていました。
2記事おさえることをおススメします。
記事1:Budget 2020 | READ: Minister Mboweni’s speech in full
記事2:Budget 2020 in a nutshell | No major tax changes and ambitious proposal to cut state wage bill
ひとつめの記事はベタで文字おこしなので、付き合っているヒマはありません。
ふたつめの記事をもとに、2点だけ、おさえておきましょう。
要点1:公務員の給料カット
ひとつめの注目点は、ESKOMなど、ダメ国有企業が原因となった財政難をフォローするため、公務員の給料がカットされることです。
あたりまえといえば、あたりまえですわな。
拡大する財政難対策のために、総額1600億ランドの公務員賃金支払いカットを提案したことは、2020年予算の目玉だった。
A proposal to cut the state’s wage bill by R160.2 billion over three years as Treasury warns of ever-rising debt repayment costs, was one of the key announcements in the 2020 Budget.
当然、公務員の労働組合が、動きをみせているようです。
要点2:わりとMoody’sに強気
一部オオカミ少年のあいだでは、Moody’sにジャンク格下げされたら、ランドはもう終わりだろう・・・と騒がれているのですが・・・
・・・もう飽きて来た、というのがセンチメントでしょう。
それにのってかのらずか、Moody’sにわりと強気な(というか疲れた?)コメントしたのが、注目点の2つ目です。
こんな風にムボウェニ財務大臣は言ったみたいです。
ムボウェニ「Moody’sが、今回の予算演説に、どう反応するかって?」
・
ムボウェニ「わからないけれども、今回の予算演説が格づけに影響を与えることはないだろうね。」
・
ムボウェニ「Moody’sはチクリと来るだろうけれども・・・」
・
ムボウェニ「もう我々は、自分たちをビンタしまくっているような状態だから・・・」
“How will Moody’s react? I don’t know but I don’t think they will rerate us on the basis of the fiscal stance”.
“They may give us a bit of a klap (slap) which we will absorb because we have already klapped ourselves.”
ようするに、南アフリカ、キツキツです・・・と言っています。
ただ何回かふれたとおもいますけれども、南アフリカの国有企業問題って、かなり前・・・もう10年前くらいから話題になっていることです。
いまESKOM、ってわけでもないんですよね。
ようするに相場はセンチメントで動く・・・これに尽きるとおもいます。
・・・・・
それでは、今回はここまでです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m
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