露ウクライナ侵攻とトルコのインフレ(2022/4/5 FX)

対面形式で停戦交渉開始 仲介のトルコ大統領“停戦を”
(リンク→TBS YouTube

 

 

こんにちは、品川です。

 

2022/3/29 露ウクライナ侵攻で、トルコは停戦交渉仲介役を果たすことなどで、世界的に存在感をアピール+アメリカとも仲良く・・・といったことが期待されていたのですが・・・(上掲画像)

 

現況は、ブチャ(Bucha)で、ロシアが”ベトナム戦争のアメリカ”を地でゆくような大虐殺を犯していたことが判明し(キエフ=キーウ奪還により明らかになった)・・・

 

参考:ウクライナ首都郊外に残された数々の遺体 ロシア軍車列の残骸も(BBC)

 

停戦楽観ムードは吹き飛びました。

 

 

 


・リラの下落


 

 

仲介役に失敗したトルコリラが、本日(2022/4/5)、下落を始めました。

 

どうやら直近のCPI(消費者物価指数)が過去最悪だったみたいです。

 

トルコリラ不調の原因がCPIにあることは↓この記事から。

参考:トルコのインフレ:その1(FX 2019/3/7 木)

ランドですが↓これもどうぞ。

参考:消費者物価指数とインフレ率(FX 2019/3/16 土)

 

外為オンラインの佐藤正和さんが↓わかりやすいまとめをしています。

 

2022年4月5日(火) 「EUロシアへの追加制裁を検討」

トルコの3月の消費者物価指数(CPI)は20年ぶりの高水準に上昇し、その結果実質金利は世界最低水準を記録しており、通貨リラに売り圧力が強まりそうです。

3月の同指数は前年同月比「61.1%」と、先月の「54.4%」からさらに伸びが加速しました。

食品とエネルギーを除くコア指数も「48%余り」と上昇し、生産者物価指数(PPI)は「115%」と、前月に続き3桁の伸びを示しています。

通貨リラの下落が続いている中、ロシアのウクライナ侵攻による資源価格と商品価格の上昇が追い打ちをかけている状況です。

このような状況下、本来なら政策金利を大幅に引き上げ、インフレを阻止するのが金融政策の役割ですが、トルコ中銀は3カ月連続で政策金利を据え置いており、エルドアン大統領の意向が大きく働いています。

このため、トルコはインフレ調整後ベースでの実質金利は「マイナス47%」と、世界最低水準にあり、新興国通貨の中でドルに対する3月の下落率は、トルコリラがロシア・ルーブルに次いで2番目に大きいと、ブルームバーグは指摘しています。

消費者物価指数の構成品目の約4分の1を占める食料品価格の上昇率は、前年同月比で70.3%にもなっています。おそらくロシアはこの先、これを上回る大幅なインフレに見舞われることになると予想しています。

 

ようするに、トルコでは、100円だったパンが、170円になっている、ということですね。

 

トルコの実質金利については↓ここでまとめました。

 

参考:トルコリラまとめ(物価上昇率, 黒海天然ガス)

 

黒海天然ガスって、どうなったんですかね。

 

正直、すこし笑いをこらえてしまうんですが・・・

 

 


・バイデン激怒


 

 

なんか、溜まりに溜まったロシアへの嫌悪を連日吐き出しているのが、バイデン大統領です。

 

上掲佐藤正和氏のまとめから↓

 

2022年4月5日(火) 「EUロシアへの追加制裁を検討」

「戦争犯罪」・・・。バイデン大統領はワシントンで記者団に対し、「彼は戦争犯罪者だ」とプーチン氏を批判し、「この男は残忍だ。ブチャで起きていることは常軌を逸しており、それは誰もが目にしている。戦争犯罪の裁判が実際に行われるようにするため、詳細な情報を全て集めなければならない」と語りました。

キーウ(キエフ)郊外のブチャで民間人と見られる複数の遺体が路上に放置されていたことを巡り、EU加盟国はロシアへの追加制裁を準備していることを明らかにしました。

欧州委員会のボレル副委員長は「大勢の民間人犠牲者を映し出した忘れることの出来ない映像は、ロシア軍に責任がある」と糾弾し、「緊急に追加制裁に取り組む」と、EU加盟国を代表して発表しています。(ブルームバーグ)

ロシアはウクラナとの停戦協議を続ける一方、攻撃の手を緩めていません。サリバン大統領補佐官は4日、ロシアが戦争の目的を大幅修正し、ウクライナ東部のドンバスとルガンスクへの攻撃に集中するため軍部隊を再配置しているとする米国の分析結果を明らかにしています。

サリバン氏は、「あらゆる兆候から見て、ロシアは東部でウクライナ軍を包囲し圧倒しようとする模様だ」と指摘し、「プーチンがその後に、戦術的成功を利用し、成果を語って軍の失敗を大したことではないとする態度を示すだろう」と語っています。

 

この最後の頭部侵攻が、現在の焦点でしょうね。

 

案の定、そろそろゼレンスキー大統領をからかう連中がネット上に出て来ましたが、ウクライナの惨状見れば、いくら追加支援をしても足りないくらいでしょう。

 

いずれにせよ、経済制裁は、もう効果を発揮しているでしょうね。そこらへん、ロシアが数字隠すでしょうが・・・いつか爆発的に露呈されるんでしょう。

 

ロシアの民主主義がまったく機能しない、ということも明らかになった点でも興味深い戦争になっています。

 

・・・・・・

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。m(_ _)m

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