トルコのインフレ:その1(FX 2019/3/7 木)

 

 

こんばんは、品川です。

 

ちょっと興味があってトルコ(TRY/JPY)のファンダメンタルズを調べています。

 

 


・インフレ


自国通貨安。
1923年フランスによるルール地帯占領により
資源供給がおぼつかなくなった
ワイマールドイツ(1919~1930)
ではハイパーインフレーションが起こった。

 

 

なぜトルコ中銀は狂気の政策金利引き上げを続けるのか(直近の政策金利はこの記事)。

 

いろいろ調べてみて見えて来たのは、どうやらインフレに苦しんでいる、ということです。

 

インフレについては、この記事で触れましたが、一義的には国内に自国通貨(トルコだったらトルコリラ)が、より多く流通することです。

 

これは相対的に、外貨(米ドルなど)に対し、自国通貨(トルコリラ)の価値を低下させます。

 

日本のように自国生産物を売って自国通貨を外国に必要としてもらう(つまり円高へと誘導する)ことのできる国、要するにソニーやらトヨタやら強い企業を持つ国なら、自国に溢れた通貨を外国に吸収してもらって相殺できるのですが・・・

 

・・・トルコのような(そして南アフリカのような)自国産業の弱い国では、ただ自国通貨価値を下げるだけです。

 

だから、国内に通貨(トルコリラ)を溢れさせたくない。

 

この雄叫びが、あの狂気の政策金利24%だと言えるわけです。

 

 


・2つの記事。


 

以上の理解の根拠として、二つ記事をあげておきます。

 

まずはReutersさん。2018/3/13の記事です。

 

トルコ中銀、政策金利24.00%に引き上げ 追加引き締めも示唆

[イスタンブール 13日 ロイター] – トルコ中央銀行は13日、政策金利である1週間物レポレートTRINT=ECIを17.75%から24.00%に6.25%ポイント引き上げた。中銀は声明で「必要なら一段の金融引き締めを行う」と表明。通貨リラが上昇したほか、市場ではエルドアン大統領の金融政策への影響を巡る懸念が緩和した。

・・・

エルドアン大統領はこの日、インフレ高進は中銀の誤った措置の結果であるとの見解を示し、利上げに反対する姿勢を示していた。ただ中銀はそれでも利上げを決定。声明で「物価安定を支えるために力強い金融引き締めを実施することを決定した」とした。

・・・

中銀は、国内需要が弱まっているものの、インフレ見通しに上向きリスクがなおあると指摘。「このため、物価安定を支援するための強力な金融引き締め策を実施することを決めた」と説明した。

 

 

次に日経さん。2018/9/13の記事です。

 

トルコ中銀が大幅利上げ、政策金利24%に 

【イスタンブール=佐野彰洋】トルコ中央銀行は13日、金融政策決定会合を開き、主要な政策金利である1週間物レポ金利を6.25%引き上げ年24%とした。利上げ幅の事前の市場予想の中心は3~4%程度だった。想定を上回る利上げを受け、発表前に1ドル=6.4リラ台で推移していた通貨リラの対ドル相場は一時6リラ前後まで急騰した。代表的な株価指数BIST100も上昇した。

中銀は声明で「物価安定のため強力な金融引き締め実施を決めた。引き続きすべての取り得る手段を行使し続ける」と説明した。

トルコは通貨安とインフレの悪循環に直面している。8月にはトルコ在住米国人牧師の拘束問題を巡る米国との対立を原因にリラが急落する「トルコショック」が起き、影響は新興国を中心に世界の金融市場に及んだ。

リラの対ドル下落率は年初から約4割に達し、輸入物価の上昇で8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比17.9%だった。一段の物価上昇は不可避な状況で、中銀は対応を迫られていた。

景気を冷ます金融引き締めを嫌い、中銀に圧力を掛けて利上げを遅らせてきたとされるエルドアン大統領は、中銀発表に先立つ13日の演説で「インフレは(中銀の)間違った政策の結果だ」などと持論を語っていた。

 

 

 

ZAIのエミンユルマズさんは、まだ何か断片的で、お呼びないな、という印象です。

 

もう少し深く、ファンダメンタルズ、追ってみたいと思います。

 

次回は、そもそもなぜトルコは自国通貨を国内に滞留させ続けているのか、考えてみたいと思います。

 

・・・・・

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m

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