トルコリラ11円台突入するか?①:ファンダメンタルズ

リラは先月(2021年9月)
政策金利を19%から18%に落した。
(出典:外為どっとコム

 

 

 

こんにちは、品川です。

 

リラユーザーには”運命の”といった感じの政策金利発表の日(日本時間2021/9/21)が来ました。

 

 

 


・2021/9/21


 

 

まずは本日のイベントです。

 

 

「市場の信認失墜、不安しかない21日のトルコ中銀会合」トルコリラの焦点

2021/10/18

今週21日にトルコ中銀金融政策決定会合が開催される。先週には、エルドアン大統領が利下げに反対含みとされる政策委員3人を解任。トルコ中銀のカブジュオール総裁はそうした見方を否定した上で「金融政策はデータに基づいて決定する」と強調したが、市場はもはや聞く耳を持っていない。

大統領の「言いなり」であるトルコ中銀が、21日に政策金利を引き下げる事を市場は確実視している。17.00%へ1%ポイントの利下げ予想が多く、一部には17.50%へのより小幅な利下げを予想する向きもある。一方で、18.00%での据え置き予想は皆無である。インフレが高進する中での追加利下げは、トルコ国内からの資金流出を加速させかねない。国際的には、中銀の独立性に対する著しい信認毀損にも繋がろう。

トルコリラ相場は、21日のトルコ中銀金融政策決定会合に向けて下値不安が付きまとう事になりそうだ。

 

非常にコンパクトにまとめてますね。

 

 

 


・中銀総裁の側近をエルドアンが解雇


 

 

 

とりあえずカブジュオール総裁までは、覚えてます。

 

このひとは、なぞの利下げ論を展開するエルドアン大統領の傀儡(かいらい=操り人形)と市場では認識されており・・・

 

総裁更迭では飽き足らず、最近、側近の利上げ派をエルドアン大統領が強権発動でクビにしたのは有名な話です。

 

「市場の信認はもはや回復不可能…エルドアン大統領の中銀委員解任によりトルコリラ急落」トルコリラの焦点

2021-10-14

14日早朝、トルコリラが急落した。トルコのエルドアン大統領が、中銀の政策委員3名を解任した事が引き金となった。3名のうちひとりは前回の利下げに反対票を投じたクチュク副総裁であり、関係者によれば交代で加わるメンバーも含めて「大統領の利下げ継続要請」に反対する委員はいなくなったとの事だ。トルコ中銀に対する市場の信認はもはや回復不可能と見られる。ましてや、インフレ高進にもかかわらず追加利下げが確実視される状況では、リラを買う理由を探すのが難しい状況であろう。

こうした中、リラは対ドルで過去最安値を更新中だ。対円では円安効果で下げ渋っているものの、2020年11月に付けた史上最安値の12.01円前後が視野に入っている。もし12.00円を割り込むようだと下落に弾みが付く可能性もあるため注意が必要だろう。

 

 

 


・市場の大局:恒大集団, 原油価格


 

 

 

ここに恒大集団ショックが重なったのが、現在の市場のセンチメントになります。

 

 

外為オンラインの佐藤さんのまとめから↓

 

2021年10月21日(木) 「WTI原油価格一時84ドル台に」

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場東京時間に114円69銭まで上昇したドル円はNYでは上値を伸ばせず。米長期金利の上昇にもかかわらず利益確定のドル売りに押され、114円08銭まで下げる。
ユーロドルは1.16台で小動き。値幅も36ポイントと来週の金融政策会合を控え方向感が見えない展開。
株式市場はまちまちながらダウは一時最高値を更新する場面も。ナスダックは6日ぶりに反落し、ダウとS&P500は上昇。
債券は続落。長期金利は1.65%台に上昇。
金は続伸。原油も5日続伸し一時は84ドル台を付ける。
ドル/円
114.08 ~ 114.40
ユーロ/ドル
1.1622 ~ 1.1658
ユーロ/円
132.74 ~ 133.21
NYダウ
+152.03 → 35,609.34ドル
GOLD
+14.40 → 1,784.90ドル
WTI
+0.91 → 83.87ドル
米10年国債
+0.020 → 1.657%

本日の注目イベント

トルコ トルコ中銀政策金利発表
欧   ユーロ圏10月消費者信頼感指数(速報値)
米   新規失業保険申請件数
米   10月フィラデルフィア連銀景況指数
米   9月景気先行指標総合指数
米   9月中古住宅販売件数
米   ウォラー・FRB理事講演、講演(オンライン)
米   ウィリアムズ・NY連銀総裁、討論に参加
米   企業決算 → AT&T、ブラックストーン、インテル

本日のコメント
ドル円は昨日の東京時間に日経平均株価の上昇に歩調を合わせ、114円69銭までドル高が進みましたが、その後の海外市場では上値を追う動きとはならず、結局ほぼ前日と同じ水準で戻ってきました。米債券はやや売られ長期金利は上昇しましたが、株式市場は底堅い動きを見せ、NYダウは一時最高値を更新する場面もありました。WTI原油価格は増加していると見られていた在庫が減少していたことを受け、84ドル台まで上昇。約7年ぶりの高水準を付けています。原油価格の上昇が、ドル円でもドル買いを増加させるとの見立てから、原油価格の動きを睨みながら売買を行う手法も見られるとか。足元の原油価格の急上昇で今後、年末にかけて多くの物の値段が上昇する懸念も出て来ました。

ベージュブックが公開され、全体として「米経済は緩慢ないし緩やかなペースで拡大している」と報告されていました。一部の地区では成長の減速が報告され、供給面の制約と新型コロナウイルスのデルタ変異株に対する懸念が活動に影響したとあります。また物価上昇については、供給不足と輸送面での障害、労働力の制約が影響しているとの認識が示されています。そうした状況から、「大半の地区は著しい価格の高騰を報告した」とし、「多くの企業は販売価格を引き上げた。これは力強い需要を背景に、企業でコスト上昇分を顧客に転嫁する能力が高まっていることを示唆している」と説明しています。

依然として市場の大きなリスクとして受け止められている中国の大手不動産開発会社恒大は、自社の不動産管理部門「恒大物業」の売却交渉を打ち切ったことを発表しました。また香港市場では自社株式取引を21日に再開するため、申請を行ったことも明らかにしています。恒大集団は9月23日が期限だった米ドル建て債券の利払いが出来ず、30日間の支払い猶予があったことから、10月23日にその期限が迫っています。ここで利払いが出来ないと、正式に格付け会社からデフォルトと認定されることになり、今後市場からの資金調達の道が閉ざされることになります。同社は「恒大物業」の株式51%を保有しており、売却が進めば利払いも出来るのではと見られていましたが、交渉が打ち切りになったことで今後は、国内金融機関や政府の支援が焦点になります。

前日のウォラーFRB理事に続き、クオールズFRB理事も11月FOMCでのテーパリング開始決定を支持する考えを示しました。クオールズ氏はロサンゼルスで行われた講演で、米金融当局による資産購入プログラムについて「こうした買い入れの縮小開始を11月の会合で決定することを、私は支持するだろう」と述べました。ただ、現在の高インフレについては「一過性」だとの見方に賛同するとし、米当局は金融政策で「後手に回ってはいない」と言明しています。その上で、「過去数カ月、より広範囲にわたる物価は緩やかに上昇し始めている兆候があり、こうした動向を注視している」と述べています。(ブルームバーグ)同理事が依然として「物価上昇は一時的」との姿勢を崩していないことから、次回FOMCで、「一時的」といった文言が声明文やパウエル議長の発言から削除されるのかどうかが、改めて注目されます。

ドル円は底堅い動きを見せながらも、先週まで見られた力強い上昇力はやや影を潜めています。引き続き114円台半ばから115円にかけてのゾーンがレジスタンスになっています。米長期金利の推移に加えて、上でも述べたようにWTI原油価格の動きにも注意が必要です。本日のドル円予想は、113円90銭~114円70銭程度とみています。

 

そうそう原油価格の高騰も不安要素になっていますよね。

 

単純にコロナが終息して需要が高まっただけかとおもってたら、OPECでコロナ禍中に生産量を引き下げたのが影響しているようです↓

 

原油、一時7年ぶり高値 OPECプラスが減産縮小幅を維持

 

つづきます。

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