(「演説するムボウェニ財務大臣」News24)
こんばんは、品川です。
予告していた内容もあるのですが、懸念されているムーディーズ(Moody’s)のリアクションが、先のムボウェニ(Tito Mboweni)大臣の予算演説に対して出ましたので報告します。
・感触悪し。
ムボウェニ予算演説に、
ムーディーズは
財政後退の兆しを見た。
上掲画像のBusinessLive/Dayからですが、Moody’sの上級クレジットオフィサー兼国債アナリスト幹部(ここら辺の役職名は分かりません)、Lucie Villaという人物が、ムボウェニ予算演説に次のようなコメントを出しました。
ムボウェニ予算演説は、危機の最中にもかかわらず、南アフリカ政府が身動きの取れない状況にあることをさらけ出してしまった。
財政赤字が広がることが見て取られた。
去年10月の中期予算演説から改善されていない。
SA’s budget highlights the government’s limited fiscal flexibility amid a challenging economic environment. The budget shows a further erosion in fiscal strength after the October medium-term budget policy statement already pointed to wider deficits for longer.
ひっくるめて言いますと格下げするかもよ(いやする気満々だよ)、と言っているわけです。
(格付け会社の南アフリカ格付けについては、直近こちらを参照ください。)
(同内容の記事としてMoody’s bleak budget reaction sparks junk status fears for South Africaも一読の価値ありです。)
・格付け発表は、3月29日。
同記事の最後で、次のように述べられています。
ムーディーズの次回南アフリカ格付けは(2019年)3月29日に予定されている。もしかしたらそれ以前に格付けは発表され、格下げが提示されるかも知れない。
Moody’s is scheduled to make a ratings announcement on March 29 but could change SA’s outlook to negative before then.
いずれにせよ、Moody’sから強いメッセージが発せられたわけですね。
現在のランドの問題は、土地収用であろうと、付加価値税であろうと、この格付け問題にすべてが収束しています。
つまり、ギリシア危機に見たような、ソブリン(国債)危機を南アフリカが懐胎しているかどうか、といういつもの眼差しで市場は見つめているわけですね。
注意深く見守りましょう。
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それでは、今回はここまでです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m
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