ランドジャンク回避(2019/11/2 FX)

(「これを見る限り週末相場には
間に合わなかった模様」
出典:外為どっとコム)

こんばんは、品川です。

ランドユーザーにとっては緊張の一瞬だったムーディーズの格づけ。

結果的には、半分勝利半分敗北に終わりました。


・Baa3「ネガティブ」


今回(2019/11/1)、ムーディーズの格づけ発表は市場終了後、日本時間(2019/11/1)朝方7時ごろに発表されたようです。

参考:南ア格付け見通し「ネガティブ」に引き下げ=ムーディーズ

参考:【ニュース】ムーディーズ、南アフリカの格付け「BAA3」を確認 見通しは「ネガティブ」に

ゆえに金曜日の市場には影響なし(本記事トップ画像)。

ただアメリカ雇用統計の影響を受けただけでした。

アメリカ・雇用統計 10月(11/01 21:30)

非農業部門雇用者数
予想8.5万人
結果12.8万人
前回13.6万人
前回改定値18.0万人

失業率
予想3.6%
結果3.6%
前回3.5%

ようするに雇用統計は悪くなかったです。


・もとサヤ?


結論からいえば、ジャンク回避。

つまり、Baa3の格づけは維持で、中期的見通しを安定的(stable)からネガティブにダウングレード。

このネガティヴへのダウングレードは、2018年3月24日に(安定的へと)改善された中期的見通しのダウングレードになります。

もとのサヤに戻った、といえば、そこまでかも知れません。


・ムーディーズ声明。


なにはともあれ、ムーディーズ声明、読んでみましょう。

こんな風に始まっています。

格づけアクション:南アフリカ国債格づけを、Baa3は維持するもの、中期的見通しを安定的から、ネガティブに引き下げます(ジャンク決定ではありません)。

Rating Action: Moody’s changes South Africa’s outlook to negative from stable, affirms Baa3 ratings

2019年11月1日発表
01 Nov 2019

パリにて。わたしたち、ムーディーズは、今日、南アフリカ国債の格づけを、長期的にはBaa3でジャンクは回避させたものの、中期的にはネガティヴに引き下げます。

Paris, November 01, 2019 — Moody’s Investors Service (“Moody’s”) has today changed the outlook on the Government of South Africa’s ratings to negative from stable and affirmed the Baa3 long-term foreign-currency and local-currency issuer ratings.


・さきにロイターのまとめ。


ムーディーズの声明みるまえに、Reutersのまとめを読むほうがよいかもしれません。

南ア格付け見通し「ネガティブ」に引き下げ=ムーディーズ

[ヨハネスブルグ 1日 ロイター] – 格付け会社ムーディーズは1日、南アフリカの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。格付けは投資適格級で最低水準の「Baa3」に据え置いた。

経済成長の先行きや公的債務の負担を巡り引き続き悪化がみられるとした。また、高い失業率、所得の不均衡、社会的・政治的な諸問題が予想より厳しいと指摘した。

南アフリカ財務省は10月30日、中期財政計画(MTBPS)を発表し、今年度(2020年3月まで)の財政赤字の対国内総生産(GDP)比率が5.9%に達するとの見通しを示した。従来見通しの4.5%を大きく上回り、09/10年度以来の高水準となる。

お急ぎのかたには、これで十分かも。


・ムーディーズ声明続き。


では、ムーディーズ声明に戻ります。

適当に飛ばし読みします。

今回の決定は、南アフリカの現実的なリスク(material risk)を反映したものだ。

南アフリカは経済成長や財政再建によって赤字克服をしなければならないところだが、成功するようにはおもわれない。

政府はがんばっているけれども、直面する問題は、現在のデータから容易に克服できるものでないことが明らかだ。

Moody’s decision to change the outlook to negative from stable reflects the material risk that the government will not succeed in arresting the deterioration of its finances through a revival in economic growth and fiscal consolidation measures. The challenges the government faces are evident in the continued deterioration in South Africa’s trend in growth and public debt burden, despite ongoing policy responses.

ようするに、この記事にまとめた、格づけ会社に見られているところ①~⑤になんら改善がないということです。


・国有企業がダメなんだよ。


この記事(やこの記事)でまとめた”社会主義国家”南アフリカのそうそうたる国有企業ですが、やはりムーディーズは、ひどくてみていられない・・・と言いたいみたいです。

失業率は相変わらず高い。
収入格差も大きい。
政策責任者たちに負わされた課題は依然としてチャレンジングである。
これらの障害が、成長鈍化、赤字克服困難の要因となっている。
そしてなにより、国有企業だ。
ESKOMは、相変わらず国の援助がないとやっていけない状態である。

While high unemployment, income inequality and the social and political challenges they imply for policymakers are long-standing features in South Africa, the obstacles that they pose to the government’s plans to raise potential growth and contain fiscal deficits are proving more severe than expected a year ago. Acute financial stress for state-owned enterprises (SOEs), in particular Eskom Holdings SOC Limited (Eskom, B2 negative), continues to require sizeable ongoing support from the government.

立花孝志的な・・・

NHK的な・・・

・・・そんな感じでしょうか。

ずーーっとこれですね、南アフリカ。

もう2年くらい、これなんじゃないでしょうか。

ズマを追い出した後は、ずーーっとこれなんですよ(ちなみにズマはまだ国家横領罪で尋問を受けている)。

これから南アフリカランドに投資しようと思っている方は、以上の問題、注目してください。

いずれにせよ、月曜日、窓を開けて・・・(=急落)とはならないとおもいますが、ランドの低迷はまだまだ続くでしょう。

・・・・・

それでは、今回はここまでです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m