メキシコ石油産業(2020/3/20 FX)

 

 

こんばんは、品川です。

 

コロナウイルスショックで負の脚光を浴びているメキシコペソ。

 

石油産業というと化学工業みたいな話になってしまいますが、わかりやすさのため、題名は、石油産業としました。

 

ただ、ようは、原油(ふつう私達がいう石油でいいです)ですね。

 

そのメキシコの位置づけを明確にしておきましょう。

 


・まちがいなく原油で生きている。


2014年経済産業省の資料より。

 

 

ちょーっとみえにくいかもしれませんが(画像にリンク貼っておきます)、メキシコは、原油の輸出がトップ項目になってます。

 

こういった資源で成り立っている国は、なんか頭をつかっていない(失礼)、新しいモノをつくりだす発想力がない、というイメージをどうしてももってしまいます。

 

その逆を突っ走っているのが、われらの国、日本ですよね。

 

だから、どうこう・・・というわけではありませんが、メキシコには資源国だ、というわけです。

 

そして売りものは、原油・・・。

 


・サウジアラビアの暴走


 

現在のコロナウイルスに並走するかたちで、世界の景気後退を促しているのが、なにをかくそう、原油価格大下落です。

 

① 経済活動が停滞

② 経済活動のエネルギー源代表、原油の価格下落(使わないから)

 

これが通常のなりゆきなんですが、今回、コロナウイルスで①の引き金が引かれ、②が起こったとき・・・

 

・・・さらに原油価格を落としてしまおう。喧嘩上等!!となってしまったのが、今回、メキシコの喰らった大打撃です。

 

以前引用した外為オンライン佐藤氏の記事から↓

 

新型コロナウイルスに加えて原油市場でも混乱が増幅し、不安心理が高まっています。OPECとロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」で、減産を巡る交渉が決裂したことでWTI原油価格は前日比10%を超える下落を見せ、株価を押し下げています。さらに報道によれば、サウジアラビアは4月にも日量1000万バレルを上回る増産を計画しているようで、過去最大の日量1200万バレルまで増産できると、サウジ当局者の一部が非公式に述べていると伝えています。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、原油需要が損なわれる状況で、サウジが供給拡大に動けば、国際原油市場が混乱する恐れがあると、ブルームバーグは指摘しています。

 

ようするに原油価格が下落しまくってるよ・・・。ウチの採掘量で、アラブの原油になんか勝てるわけないじゃん・・・

 

・・・国際デフォルトしようかな(←これは言いすぎ)

 

これが、現在のメキシコペソ最安値更新の心理になっています。

 


・PEMEX


PEMEXサイト。

 

なにをかくそう、原油産業はメキシコで、国有企業です。

 

Wikipediaから・・・

 

1938年、メキシコの大統領ラサロ・カルデナスは石油関係労働者の待遇改善を理由に、外国資本の石油会社に給与と福利厚生の引き上げを要求した。3月18日、カルデナス大統領は憲法第27条を根拠に、アメリカと英国系オランダの石油会社が持つ全ての資源と施設の国有化を宣言し、Pemexを設立した。多くの外国の政府は、この報復措置としてメキシコの石油を市場から締め出した。この報復措置にも関わらず、Pemexは当時ラテンアメリカ最大の企業、世界最大級の石油会社の1つとなり、メキシコが世界で5番目に大きな石油輸出地域になることとなった。

 

・・・欧米外資が開拓し、土着人が奪う・・・

 

なんかベネズエラで、こんな話きいたような、みたような・・・

 

そんなベネズエラな香りのメキシコ・・・

 

サウジの王子様(かなんか知らんが)に、ノーガードの殴り合いを挑まれ・・・

 

・・・みてる観客が、もう勝敗決まった、みたいになってしまったわけですね。

 

それが今回のメキシコペソ下落です。

 


・シェールオイル


 

おなじ佐藤氏の記事から。

 

サウジのムハンマド皇太子はやや独裁色が強く、増産で原油価格がさらに下がると、生産コストの高い米国のシェールオイル業者などが休業に追い込まれ、生産コストが圧倒的に低いサウジが有利と判断している模様です。

 

このシェールオイルについても最後、おさえておきましょう。

 

シェールオイルは、今度はメキシコでなく、アメリカの話です。

 

シェールオイルとは、なんか、原油と石炭のあいのこ、みたいな変な資源なんですが、これがアメリカが、なんと産油国になるカギになっているそうです。

 

楽天証券さんから。

 

今、米国を中心にシェールガスが注目を浴びています。シェールガスの可採埋蔵量は、石油、石炭、ウランなどを大きく上回り、今後数百年にわたり、世界のエネルギー需要を賄っていける可能性があるといわれています。また、米国では、シェールガス油田を多く抱えており、OPECに匹敵する産油国(シェールガスを中心とした液化天然ガスを含む)として、米国がエネルギーの輸入国から輸出国に転換する可能性があります。

 

・・・ただ、先物(原油価格)なんかしませんから、ここら辺の話は、まあ、予備知識でいいでしょう。

 

目下の注目は、原油価格の下落→メキシコペソ最安値記録更新中、ですよね。

 

・・・ベネズエラは、もう、怖くてのぞく気にもなりません・・・。

 

以上です。

 

・・・・・

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m

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