節目なので状況概観(米中貿易摩擦、リラ介入、ランド格づけ)

(「TRY/JPY1時間足」
出典:外為オンライン)

 

 

こんにちは、品川です。

 

すこし聞き捨てならないニュースが複数入って来ていますので、節目としてまとめておきたいとおもいます。

 

 

 


1.ランド格づけ不審説。


 

まずは小さいニュースですが、選挙戦もひと段落した南アフリカランドについてです。

 

焦点の格づけについて、JPモルガンが不穏な発言をしています。

 

 

2019/5/13  18:43 FX-WAVE

米金融機関大手JPモルガンは南アの財政リスクを理由に、同国債券と通貨・ランド(ZAR)の投資見通しの引き下げを推奨した。

 

 

トレーダーのかたがたならご存じのとおり、機関投資家系のこういった発言は、自己利益誘導型なので、あんまり神経質にならないべきでしょう。

 

 

 

 


2.米中貿易摩擦


 

相場の大局は米中貿易摩擦再発によるリスクオフの動きです。

 

外為オンライン佐藤氏のブログをひさびさに記録しておきます。

 

 

 

2019年5月13日(月) 「ドル円109円台半ばまで売られる」

大方の予想通り、ぎりぎりまで続けられた米中協議では合意が見られず、米国は10日から中国製品2000億ドル(約22兆円)に対する関税を25%に引き上げることを決めました。さらに、本日にも中国に対する第4弾となる、残りの3000億ドルを対象とする品目も公表される予定です。ただ、今後も米中協議は継続されることから、109円台半ばまで売られたドル円はやや反発し、110円台に乗せる場面もありましたが、引き続き上値は重いと見られます。

関税引き上げは米中双方にとって厳しいものですが、その影響は中国の方が圧倒的に大きいようです。日本経済新聞社の調査によると、米国が制裁対象とする中国からの輸入品は独自性が乏しく、関税を課されても値上げしにくいものが7割を占めると伝えています。この7割はいわゆる「価格弾力性」が「1」を超えており、値上がりに対して「弱い」と分析しています。言い換えれば値上げしにくく、値上げをすれば売れ行きがかなり落ち込む可能性が高いということです。中国企業とすれば、引き上げられた関税分をそのまま価格には転嫁できず、自社で吸収するしかないということのようです。このため、今回の貿易摩擦の激化による「痛み」は中国側にあると分析しています。

クドロー国家経済会議(NEC)委員長はFOXテレビとのインタビューで、「トランプ大統領が中国との通商協議で自身の主張を曲げないだろうと示唆した上で、中国製品の関税引き上げによる米経済への影響は最小限で済む」との見方を示しています。また、今回の関税引き上げによるGDPへの影響は、「0.1%未満押し下げる程度」との試算もあります。10日の米株式市場では3主要指数が揃って上昇したのも、このような見立てが支えになっていたようです。

トランプ大統領は11日ツイッターへの投稿で、米国との貿易協議を決着させるために、中国は「今、行動することが賢明だろう」と述べ、「最近の交渉で中国は手ひどく打ちのめされたので、次の選挙まで待った方が良さそうだと感じていると思う」と指摘し、その上で「だが唯一の問題は私が勝利するであろうことを彼らが知っていることだ」とコメントしています。一方中国共産党機関紙、人民日報は、「米中貿易協議が不調に終わった責任は米国が全て負うべきだ」と主張しており、環球時報も、「中国は通商の合意を取りまとめる用意があるが、原則問題に関しては譲歩するつもりはなく、中核的利益については取引しない」と論じていました。(ブルームバーグ)

今回の関税引き上げは米中だけではなく、日本や欧州にもそれなりの影響が出てくるものと思われます。中国側が対抗措置を考えていることもあり、本日公表予定の3000億ドル相当の第4弾にまで貿易摩擦が拡大すれば、世界景気への影響は無視できない状況になります。2008年のリーマンショック後、日米欧の金融当局が一斉利下げで足並みを揃えたような行動に出てくることも、ないとは言えません。その場合、日本は政策金利引き下げ余地が限られているため、日米金利差縮小による急激な円高もその先にちらつきます。世界経済1位と2位の国の覇権争いは、この先どこまで激化するのか読み切れません。

ドル円は2日続けて109円47銭前後で下げ止まっています。これはやはり「週足」の「雲の下限」が支えになっているものと思われますが、ここを明確に割り込むと、その下には108円台半ばまで目立ったサポートは見当たりません。「米国の一人勝ち」といったドルサポート材料もやや存在感を失いつつあります。本日のドル円は109円20銭~110円10銭程度を予想します。

 

 

 

 


3.トルコリラ介入。


落ちまくるとおもったところから
一旦生き返ったが・・・

 

 

本記事トップと同じ画像ですが、以前お伝えしたリラ下落から、ボンッという感じでリラが跳ね上がっています(そして大方の予想通り売り食いされています・・・)。

 

原因ですが、トルコ中銀による介入があったみたいです。

 

Reutersから。

 

[イスタンブール 13日 ロイター] –
*トルコリラが前週終盤の流れを引き継ぎ、13日序盤の取引で上昇。2人の関係筋は、複数の国有銀行が前週、リラを下支えするため約45億ドルを市場で売ったと明かした。
*0505GMT(日本時間午後2時5分)時点で、リラ <TRYTOM=D3> は1ドル=5.9685リラと、10日終値の5.9955リラから上昇。9日には7カ月超ぶりの安値である6.2460リラを付けていた。

 

 

リラ必死ですね。

 

ただ、とにかくトルコリラは価格について市場の満場一致がいまだない、歴史的に浅い通貨ですから、フリーフォールはどこまで続くか分かりません。

 

ヘッジファンドは、経験の浅い素人投資家をまだまだ餌食に、売りたたこうとしているとおもいます。

 

とりあえず、ランドとリラの区別がつかなくなるのは、豪ドルとNZドルの区別がつかなくなる日より早いかもしれません。

 

・・・・・

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m

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