現在(2022/7/3)の円安について③:なぜドルに円が流れるのか?

メディアは一貫して、
アメリカの景気が回復したのが、
現在の円安の原因だ、
と説明するのだが、
ずっとそれが腑に落ちない(私が)。
出典:なぜ“米インフレ”で24年ぶりの円安に?
(テレビ朝日YouTube)

 

 

こんにちは、品川です。

 

現在の”異様な”円安について記事を書かせて頂いています。

 

第1回:現在(2022/7/3)の円安について①:20年ぶりの円安

第2回:現在(2022/7/3)の円安について②:黒田発言

 

第1回目で触れた通り、現在の円安はコストプッシュインフレです。つまり露ウクライナ侵攻による結果ですね。

 

参考:ベネズエラのインフレから新興国家の潜在的危機を学ぶ。=コストプッシュインフレーションについての説明あり

 

石油にしろ、小麦にしろ、無いんだから、より多くの円を払って、買わなければならない。・・・それだけです。

 

なので、原因は黒田日銀の失策でも、岸田内閣の失策でも、バイデンの失策でもない。

 

露ウクライナ侵攻が原因です。

 

参考:参考:日本の視聴者のレベル低下問題(露ウクライナ侵攻によせて)=露ウクライナ侵攻開始時の本サイトの記事2022/2/4

 

なのに、メディアは一貫して、コロナに原因を求め、そこからの回復での日本と、アメリカの政策の差異が円安の原因だとしています。

 

参考:コロナウイルスショック(2020/3/9)

 

これが私には、ずっと腑に落ちないでいます。

 

 


・メディアの解説1


 

 

まずトップ画像の動画ですね。

 

なぜ“米インフレ”で24年ぶりの円安に?“Twitter経済解説者”後藤達也氏に聞く(2022年6月13日)

急激な円安が続くなか、13日に一時、24年ぶり1ドル=135円台前半まで下がりました。この半年で約20円と“異例”の「スピード円安」が起きています。

日本銀行・黒田東彦総裁:「最近の急速な円安の進行は、先行きの不確実性を高め、企業の事業計画策定を困難にするなど、経済にマイナスであり望ましくないと考えている。我が国経済にとって大事なことは、円安で収益が改善した企業が設備投資を増加させたり、賃金を引き上げたりすることで、経済全体で所得から支出へ前向きな循環が強まっていくこと」

円安を“望ましくない”としながらも、現在の低金利政策を維持する姿勢を崩していません。

急激な円安の原因は、アメリカのインフレにあります。

1年前と比べ、食品は約10%、ガソリン価格も50%ほど値上がりするなど、アメリカの消費者物価指数は過去40年で最も高い水準を更新しました。

市民:「普段は60ドル(約8000円)で満タンになる。今は100ドル(約1万3400円)かかる。」 市民:「食べ物の値段が上がっている。バーガーキングやマクドナルドで食事したら20ドル(約2700円)。どんな対策があるか分からないが、解決してもらわないと」

このインフレを抑え込むため、アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)が今後も大幅な利上げを続けるという観測が強まり、円を売ってドルを買う動きが加速しました。

 

以上がメディアでの現在の円安の説明ですね。

 

いわゆるヘッジファンド(=投機筋)主導、ということでしょう。

 

 


・メディアの解説2


おなじような解説。
出典:【解説】欧米は続々利上げ 日銀が利上げしない訳は
(テレビ朝日YouTube)

 

 

おなじような解説がくりかえされています。

 

【解説】欧米は続々利上げ 日銀が利上げしない訳は テレビ朝日経済部・辻英太郎記者【ABEMA NEWS】(2022年6月17日)

アメリカなど各国が金利引き上げに踏み切る中、 日本銀行は、金利を極めて低い水準に抑える現在の金融政策を維持することを決めました。

この政策の違いで今後何が起きるのか、どのような影響があるのか・・・テレビ朝日経済部の辻記者が詳しく解説します。

Q:日銀がきょう決めた内容は?

Q:基本的なことから・・・利上げ・利下げのメカニズムを教えて下さい。

Q:米国は0.75%の利上げに踏み切った。景気がいいということ?

Q:日本も相次ぐ値上げ物価が上昇しているのでは?

Q:消費者物価2%上昇の中で日銀はなぜ金利を上げない?

Q:日本の景気は今後よくなるのか?

Q:利上げに踏み切れば何が起きる?

Q:日米の金利差拡大で円安がさらに進まないか?

Q:この先明るい未来は待っているのか?

 

全部見てないですが、私は上掲動画から学んだことはなにもありませんでした。

 

 


・なにを知りたいのか


 

 

ようするに私が知りたいのは↓こういうことです。

 

コストプッシュインフレなら、円と足並みをそろえてドルも価値を失う(買う対象となるモノそのものが値上がりしているのだから)。

なので、石油や小麦といったコモディティの価値があがるなら、わかる。

しかし現実は、円安ドル高。

確かに、FRBの金利上げと、日銀の低金利政策で、その現象を説明はできる。

しかし、FRBの金利上げは、好景気のせいではないだろう。そこをツッコんで説明してもらいたい。

あたかもアメリカでコロナ禍が克服され、めでたしめでたし・・・みたいなストーリーは、あきらかにおかしい。

 

ようするにFRBの文書を直接読むしかないんですかね。

 

またの機会にやってみたいとおもいます。

 

・・・・・

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。m(_ _)m

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