ファスト映画で初の逮捕【2022/11/17 調査更新】

ポケットシアター

 

 

 

こんにちは、伊田です。

 

私は興味なかったんですが・・・ファスト映画というんですね、あのジャンル、ダメだった・・・という話です。

 

 

報道

 

 

まず、事件から。

 

「ファスト映画」で全国初の逮捕者 著作権違反容疑 宮城県警
2021年6月23日 23時22分

1本の映画を無断で10分程度にまとめてストーリーを明かす『ファスト映画』と呼ばれる違法な動画を、投稿サイトに公開したとして、宮城県警察本部は札幌市などに住む男女3人を、著作権法違反の疑いで逮捕しました。『ファスト映画』をめぐって逮捕されるのは全国で初めてだということです。

宮城県警察本部が団体側から情報提供を受けて捜査を進めた結果、札幌市に住む高瀬拳也容疑者(25)ら男女3人を逮捕しました。

高瀬容疑者らは去年7月ごろ『ファスト映画』を、動画投稿サイトのYouTubeに公開した著作権法違反の疑いが持たれています。

 

 

まあ動画投稿サイトは、どうみてもYouTubeなんですが・・・

 

・・・で、この高瀬容疑者らが運営していたのがトップ画像のとおり、ポケットシアターというチャンネルでした。

 

注目すべきなのは、YouTubeの対応ですね。

 

✔ 運営者(高瀬容疑者ら)は逮捕された。

✔ チャンネルは閉鎖されていない。

 

VanPaugamの件

 

 

今回、高瀬拳也容疑者逮捕を聞いて、私たちが不思議におもったのは、VanPaugamの件でした。

 

・・・あのひと、めちゃくちゃ稼いでいたんですが(YouTube専業でやろう、とかコメントしていた)・・・

 

・・・チャンネル削除された(メインアカウントでやっていたので、アカウントも削除された)だけで、逮捕はされませんでした。

 

 

参考

YouTubeの抱える諸問題③:アカウント複製。

YouTubeの抱える諸問題④:通報ルート。

YouTubeの抱える諸問題⑤:包括的利用許諾契約と著作「隣接」権。

 

 

今回のファスト映画は、このVanPaugam(逮捕はされなかったが、チャンネルは削除された)と真逆・・・

 

・・・つまり、チャンネルは残されて、運営者が逮捕されたのです。

 

 

日本の映画会社による親告

 

ポケットシアターのチャンネル自体は
全動画を非公開にしているが
(おそらく削除はしていない)
物好きなひとが録画をしており、
それを↑アップロードしている。

 

 

ポケットシアターの話に戻りましょう。

 

今回、ポケットシアターを親告したのは(著作権は親告罪です→この記事)、日本の映画会社でしょう。

 

ただ、ポケットシアターは3つチャンネルを作っています↓

 

1 洋画専門:ポケットシアター

→2022/11/17(かなり以前チャンネル削除)

2 邦画専門:ポケットシアターJP

→2022/11/17 生存

3 サブチャンネル:ポケットシアター2nd

→2022/11/17(かなり以前チャンネル削除)

おまけにポケットシアターTwitter

→2022/11/17(かなり以前アカウント削除)

 

 

本体は、洋画専門ポケットシアターのはずですが、今回逮捕のきっかけとなったのは、ポケットシアターJPでした。

 

つまり、洋画会社が親告したわけではないようです。

 

まあ日本の関連会社が親告した、という線もあるでしょうが。

 

 

んなこと言ったら逮捕続出だろう・・・

 

 

今回の逮捕は、みせしめでしょうね。

 

一件逮捕し、類似チャンネルを威嚇した、ということでしょう。

 

風俗の世界で、よくあることです。

 

ポケットシアターと同じチャンネルなど、山ほどあります。

 

 

映画レンジャー(2021/6/24 通常運転で生存)

→2021/7/1動きアリ:全動画非公開
→2021/8/28 :公開に戻っている
→2021/11/17:公開のまま
→2022/2/25:公開のまま(5カ月前更新)
→2022/11/17:公開のまま(5カ月前更新)

レビュー団(2021/6/24 通常運転で生存)

→2021/7/1動きアリ:全動画非公開
→2021/8/28:非公開のまま
→2021/11/17:深夜劇場に名前を変え活動再開
→2022/2/25:同上
→この世に無い映画(1カ月前更新)チャンネル登録者数 1.68万人

映画少女(2021/6/24 通常運転で生存)

→2021/8/28 :公開に戻っている
→2021/11/17:公開のまま
→2022/2/25:公開しかも更新(20時間前)
→2022/11/17:公開のまま(2日前更新)

シネマ天国(2021/6/24 通常運転で生存)

→2021/7/1動きアリ:全動画非公開
→2021/8/28:非公開のまま
→2021/11/17:ミステリー工場に名前を変え活動再開
→2022/2/25:同上
→2022/11/17:同上

映画部(2021/6/24 通常運転で生存)

→2021/7/1動きアリ:全動画非公開
→2021/8/28 :公開に戻っている
→2021/11/17:公開のまま
→2022/2/25:公開のまま(2カ月前更新)
→2022/11/17:公開のまま(4カ月前更新)

映画日和(2021/6/24 通常運転で生存)登録者4390人

→2021/8/28 :公開のまま
→2021/11/17:公開のまま、登録者1.66万人に!
→2022/2/25:公開のまま(5日前更新)
→2022/11/17:公開のまま(2カ月前更新)

テイラー将軍(2021/6/24 通常運転で生存)

→2021/7/1確認:閉鎖!「スパム、詐欺、誤解を招くコンテンツに関する YouTube ポリシーやその他の利用規約に対する度重なる違反または重大な違反のため、このアカウントを停止しました。」

チケットボックス(2021/6/24 通常運転で生存)

→2021/7/1動きアリ:全動画非公開
→2021/8/28:非公開のまま
→2021/11/17:ミステラーに名前を変え活動再開
→2022/2/25:同上
→2022/11/17:同上

まっしゅムービー(2021/6/24 通常運転で生存)登録者12.2万人

→2021/8/28 :公開のまま
→2021/11/17:公開のまま、更新もつづけている。
→2022/2/25:公開のまま(2日前更新)
→2022/11/17:公開のまま(11日前更新)

映画村(2021/6/24 通常運転で生存)

→2021/7/1動きアリ:全動画非公開
→2021/8/28:非公開のまま
→2021/11/17:世界大百科映像に名前を変え活動再開
→同上(ややエロ系)
→同上

【映画紹介】パンフレットムービー(2021/6/27 通常運転で生存)

→2021/8/28 :公開のまま
→2021/11/17:公開のまま
→2022/2/25:このチャンネルは存在しません(=自主削除)

 

 

基本的に登録者(subscriber)公開しないのが、この手のチャンネルの手法のようですね。

 

ただ、これら↑のチャンネルは、以下のプロ(?)っぽいチャンネル↓と区別がつかないのも事実です。

 

 

WatchMojo Japan(2021/6/24 通常運転で生存)登録者19.2万人

 

 

 

・・・で、映画に限らず、一定時間の動画は載せないとレビューできないし、YouTubeが、それを認めているようなところもあるので(※)、私は、今回のファスト映画逮捕・・・ちょっと首をかしげたくなります。

 

 

※この記事参照:再利用されたコンテンツ(YouTube収益化申請却下)

 

 

というか、これでYouTubeが著作権規定さらに厳しくするって展開が、イヤなんですよね。

 

いずれにせよ、ファスト映画、ちょっとみて、つまらないので、すぐ止めた、というのが私のの感想です。

 

なんか内向的な女の子がナレーションしている感じが、好きになれなかったんですよ。

 

 

 

 


・今後の展開に注目


 

 

・・・というわけで、ひさびさに注目する案件が出てきた感じです。

 

まずは、うえに挙げた生存ファスト映画チャンネルが、どういう動きになるか・・・?

 

一方、私個人の予想ですが、今回の逮捕は、送検(検察庁への送致)まで行かないんじゃないのかなあ・・・?

 

つまり、刑事裁判→処罰(実刑判決なり執行猶予)まで行かないとおもってます。

 

手法的には、ファスト映画に似たチャンネルは、いっくらでもありますので(野球レビュー然り、格闘技レビュー然り・・・)・・・

 

YouTubeの対応(変な方向に動かなければいいんのですが)、警察・検察・裁判所の動きが注目されます。

 

・・・・・

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。m(_ _)m

 

 


・事件まとめ


 

 

河北新報が、事件をもうすこし踏み込んでまとめています。

 

ファスト映画無断投稿 広告収入、450万円超か
2021年06月25日 11:18

映画の内容を10分ほどに編集した「ファスト映画」を巡る著作権法違反事件で、塩釜署などに同法違反の疑いで逮捕された札幌市東区、無職の男(25)らが動画投稿サイト「ユーチューブ」の広告料収入として少なくとも450万円を得ていたとみられることが24日、宮城県警への取材で分かった。

・・・

ほかに逮捕されたのは男と同居する無職の女(25)と東京都渋谷区、フリーターの男(42)。逮捕容疑は昨年6月7日から7月21日ごろ、複数回にわたって日活ほか4権利者が著作権を持つ計5作品のファスト映画をユーチューブに投稿した疑い。
昨年5月、ユーチューブにファスト映画公開用のチャンネル「ポケットシアターPT」を開設した。主犯格の無職の男が構成を考え、女が編集を担当、フリーターの男がナレーションを吹き込んでいたという。

 

こちらは、名前伏せてますね。

 

あのHere we go! ってナレーションするひと、プロだとおもったら42歳のフリーターだったんですね・・・。

 

 

 

 


2021/8/28  追記:賠償金1000万円


 

 

和解で賠償金が提示され、1000万円にものぼるそうです。

 

“ファスト映画”関与で1000万円の賠償金【news23】

映画を勝手に短く編集してネットで公開する不正な動画、いわゆる「ファスト映画」。ナレーションを担当し、書類送検された20代の男性。和解の金額は1000万円以上。きっかけはオンラインゲームでした。(27日23:48)

 

 

昨日深夜のニュースなのですが、これを受け、映画レンジャーなど上記他サイトの動向もチェックしました。

 

 

 


2021/11/16  有罪判決


 

 

有罪判決が出たようなので、2つの記事に分けて書きました。

 

 

ファスト映画に有罪判決①:判決と見解

ファスト映画に有罪判決②:WatchMojo

 

 

腑に落ちないところもあるのですが、主犯の25歳無職の青年に、控訴する、という気力も余力もない・・・といった印象です。

 

類似各チャンネルの動向についても、うえに更新しておきました。

 

重ねてご参照ください。

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