(ガーセム・ソレイマーニー司令官、イラン)
こんばんは、品川です。
(2020年)1月3日に起こったイラン司令官(トップ画像)の米国による殺害は、おどろくほど穏便に終息しようとしています。
・当時の記事
相場も、第三次世界大戦とまでは行かないまでも、有事の雰囲気をもつようになり、米ドル/円は当然のように100円をわるとかんがえられていました。
当時の(外為オンライン)佐藤氏のリポートです。
2020年01月06日(月) 「中東リスク高まる」
昨年クリスマス前後までは109円台半ばでほとんど動きのなかったドル円は、年末には109円台を割り込み、先週末のNYではトランプ氏のツイートをきっかけにさらに円が買われ、108円を割りこみ107円84銭まで円高が進みました。米国とイランとの間で軍事行動が開始される可能性が高まったことで、リスク回避の動きが強まり、安全通貨の円が買われ、同時に金が大幅高になっています。また、安全資産の債券にも買いが集まり、リスク資産の株は大きく売られました。恐怖指数と言われる「VIX指数」も直近では14.02前後まで上昇して来ました。昨年1月3日には「フラッシュ・クラッシュ」でドル円が一気に5円近く円高に振れ、瞬間104円台を付けたこともあったので、今年は注意して観ていましたが、米国のイランのソレイマニ司令官殺害は、想定外であり、驚きでした。
今後はイランが本当に報復攻撃に踏み切るのかどうかが焦点ですが、トランプ氏の言葉からするとその場合にはイランを本格的に攻撃する可能性が高いと思われます。イランでは5日、数千人もの国民がソレイマニ司令官を追悼するデモを行っています。ただ冷静に考えれば、今回の米国とイランとの緊張の高まりは中東情勢を不安定にはしますが、米経済に与える影響は限定的と思えます。米中貿易戦争のように、米経済に直接影響を与えるものではないと言えるでしょう。
いま読み返してみると、この佐藤氏の推測は当たっていて、結局、相場は米朝貿易戦争のほうをとりました。
ちなみに、欧米とイランの関係については、若干バイアスがありますが、BBCがよくまとめていました。
参考:【解説】 イランのソレイマニ司令官殺害 なぜ今でこれからどうなるのか
・米中通商協議の好転
米中貿易戦争の焦点は関税でした(この記事)。
今回、昨年(2019年)8月に発動された関税率15%の引き下げがおこなわれたようです。
CNNの記事です。
トランプ米大統領、中国との貿易に関する「第1段階」の合意に署名
米国のトランプ大統領は15日、中国との貿易に関する「第1段階」の合意文書に署名した。
・・・
米国は中国製品1200億ドル分に対する関税率を15%から7.5%に引き下げる。こうした合意内容は調印から30日以内に発効する。
・正直、物足りない・・・
ただ、高金利通貨サイドからみると、この好転は、あんまり実感がわかないものとなっています。
ランドは相変わらず(対円で)7円台で、なにも変化がみられません。
トルコリラは、政策金利を落とす過程で・・・もう手じまいしておいたほうがよいとおもいます。
メキシコペソは、あいかわらずですね。メキシコという国は、たぶん、自国経済を本気で発展させる活力に欠けているのではないか、そんな風におもっています。
なので、通常キープ、というのが今回のイラン戦争回避の実態だ・・・というのが高金利通貨ユーザーからの視点です。
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それでは、今回はここまでです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m
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