SVB → シグネチャー →クレディスイス(2023/3/20 FX)

個人的には手に負えない上昇をつづけていた
メキシコペソが
米ドルと共に急降下し始めたことに注目してます。
(出典:外為どっとコム)

 

 

こんばんは、品川です。

 

SVB(シリコンバレー銀行)破綻に端を発した世界金融不安・・・

 

参考:SVB 破綻, 米ドル利下げ観測, メキシコペソ下落

 

ウクライナ情勢と絡み、どこまで拡大するか?

 

すこしまとめておきましょう。

 

1.シグネチャー銀行破綻

 

金融危機を煽るかのようにSVB破綻から間髪入れず、シグネチャー銀行破綻が報じられました↓

 

米銀29位・シグネチャー銀行も破綻 預金全額保護

2023年3月13日 8:23 (2023年3月13日 8:26更新)

【ニューヨーク=竹内弘文】

ニューヨーク州金融監督当局は12日、同州地盤の米銀シグネチャー・バンクの事業を同日付で停止したと発表した。10日に経営破綻したシリコンバレーバンク(SVB)に続く破綻となる。資産規模で全米29位のシグネチャー・バンクは米連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に入り、預金は全額保護される。

シグネチャー・バンクは暗号資産(仮想通貨)関連企業との取引で知られ、資産規模は2022年末時点で約1103億6000万ドル、預金は約885億9000万ドルあった。仮想通貨関連の取引が多かったシルバーゲート銀行の自主清算発表やSVB破綻を受けて、シグネチャー・バンクの信用不安も高まり預金流出が加速していたようだ。

財務省や米連邦準備理事会(FRB)、FDICは12日、シグネチャー・バンクの無秩序な破綻は金融システムを揺るがすシステミックリスクに該当するとみて、預金全額を保護する例外措置をとると発表した。預金保険の対象外の預金についても預金者に返還される。

 

仮想通貨なんですね。

 

2.クレディスイス

 

アメリカの2銀行、SVBとシグネチャー銀行破綻は、ヨーロッパに波及します。クレディスイスが破綻はせずとも危機に陥っていることが報じられました。

 

2023年3月20日(月) 「UBS、クレディスイス買収で合意」

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場東京市場では133円台で推移していたドル円はNYで再び大きく下落。経営危機にある米ファースト・リパブリックバンクの株価が急落し、米長期金利も低下したことで、131円56銭までドル売りが進む。
ユーロドルでもドル高が進む。水準を切り上げ、終始1.06台で推移。
株式市場は3指数が揃って大幅安。金融不安は収まらず、銀行株を中心に下落。ダウは384ドル、S&P500も43ポイント下げる。
債券は急騰。長期金利は3.42%台まで低下。
金は50ドルを超える大幅上昇。原油は続落し、2021年12月以来となる65ドル台まで売られる。
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2月鉱工業生産 → 0.0%
2月設備稼働率 → 78.0%
2月景気先行総合指数 → -0.3%
3月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 63.4
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ドル/円
131.56 ~ 132.74
ユーロ/ドル
1.0613 ~ 1.0685
ユーロ/円
140.16 ~ 141.20
NYダウ
-384.57 → 31,881.98ドル
GOLD
+50.50 → 1,973.50ドル
WTI
-1.61 → 66.74ドル
米10年国債
-0.145 → 3.429%

本日のコメント

今朝の話題は、「UBSによるクレディスイス買収」一色です。

スイス最大手の銀行UBSが経営危機に揺れるクレディスイスを30億スイスフラン(約4300億円)で買収することで合意しました。

当初、UBS側は10億ドル(約1300億円)で買収交渉を進めていましたが、クレディスイスの時価総額は1兆円を大幅に上回ることもあり、買収額が注目されていましたが、結局30億スイスフランで決着したようです。

これには、スイス政府とスイス中銀の強い意向が働いたと思われます。金融立国スイスとして、同国発の金融不安は何としても避けたいところで、仮にクレディスイスが破綻したとなれば、同行一行の問題だけでは済まず、世界におけるスイスの金融機関全体の地位の低下にもつながるおそれがあるからです。なにしろ、あの「ゴルゴ13」でさえも、受けた仕事は絶対に失敗しないということで、報酬は高額ですが、その全てを「スイス銀行」への振り込みを指定するほど、安全性と匿名性が抜きん出ていたわけです。

同行は1856年に設立され、世界50カ国以上で国際業務を行っている、世界でも有名なインターナショナル銀行でした。筆者も、同行のジュネーブ支店を表敬訪問したことがありますが、その建物の重厚さと、営業室が日本のそれと大きく異なることに驚いた記憶があります。時価総額を大幅に下回る金額でクレディスイスを手に入れたUBSは、結局、かつてのスイス3大銀行を「UBS1行」に仕立て上げたことになります。この買収が成功するようだと、欧州ではドイツ銀行を始め、バークレーズ、HSBC、BNPパリバなど、競合する銀行から頭一つ抜けることになるかもしれません。スイス政府はUBSに対し、クレディスイス買収に関連して発生し得る損失をカバーするため90億スイスフランの保証を付与することを発表しています。

クレディスイスよりも先に経営危機に陥り、破綻したシリコンバレー銀行(SVB)を巡っては、受け皿銀行の入札期限は当初3月19日でしたが、適切な買い手が見つからず、期限が24日に延期されています。ただ、連邦預金保険公社(FDIC)は現在、同行を少なくとも2つに分割して売却することを模索している模様ですが、24日までに買い手が出て来ない場合には「解体」の可能性もあるようです。そんな中、「オマハの賢人、ウォーレン・バフェット氏」がバイデン政権高官と接触していると、ブルームバーグは事情に詳しい関係者の話として伝えています。話し合いでは、バフェット氏が米地銀セクターに何らかの方法で投資する可能性が議論の中心となっているようで、また、同氏は現在の混乱全般についても勧告や助言を行っていると報じていますバフェット氏はリーマン・ショックの影響から経営危機に瀕したゴールドマンを50億ドル(当時の価値で約5000億円)を拠出し、同行を救済したことはあまりにも有名ですが、同時のその救済は、「投資」としても極めて成功でした。ゴールドマン株を格安で買うオプションをもらい、さらに投じた優先株の金額には10%という高金利が得られるという「破格の条件」でしたが、それでも当時はバフェット氏以外に「火中の栗」を拾う投資家はいなかったということでしょう。バフェット氏の「慧眼」には驚くばかりです。

UBSによるクレディスイス買収で、金融不安もやや落ち着きを取り戻すかもしれませんが、明日からはFOMC会合が始まります。パウエル議長の判断は依然として簡単ではなく、「利上げ見送りか、0.25ポイントの利上げか」で非常に悩ましいところです。どちらの可能性もありそうですが、ここはあえて「FRBはインフレ抑制を優先する」と予想したいと思います。先週のECBの例もあり、さらにUBSによる買収も、小幅利上げを後押しする材料かと思われます。

 

FOMCは荒れそうですね。

 

とりあえず記事がすぐ消されるので(上掲記事は外為オンライン佐藤正和氏が終日毎日更新しているもの)、ここに保存しました。

 

・・・・・

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。m(_ _)m

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