SVB = Silicon Valley Bank破綻は
リーマンショックのリーマンブラザーズ破綻(※)
に次いで史上二番目(米規模?世界規模?下記参照)と考えられている。
出典:テレビ朝日YouTube
こんばんは、品川です。
気になるニュースが飛び込んで来ました。まずは概観から↓
リーマンショック後で最大規模 米シリコンバレーバンクが経営破綻
2023/03/11
アメリカでIT企業などを顧客に持つシリコンバレー銀行が経営破綻しました。アメリカの銀行破綻の規模としては史上2番目の大きさです。アメリカの連邦預金保険公社は10日、IT系スタートアップなどへの融資で知られるシリコンバレー銀行が経営破綻し、事業を停止したと発表しました。
去年末の総資産はおよそ2000億ドル=27兆円と全米16位で、アメリカ史上2番目の規模の銀行破綻となりました。
利上げが続く経済環境で企業の資金調達が難しくなるなか、預金の引き出しが起こっていました。
CNNは「今のところ個別企業の問題にとどまる」とするアナリストの分析を紹介し、混乱が連鎖的に広がる可能性は低いと伝えています。
(C) CABLE NEWS NETWORK 2023
アメリカの利上げが、こういう形で悪影響を与えていたのですね・・・
※2023/3/14訂正
アメリカ市場最大の銀行破綻は、(投資銀行の)リーマンブラザーズではなく、ワシントン・ミューチュアルバンク(Washinton Mutual Bank)でした。お詫びして訂正いたします。
参考:Wミューチュアルが米銀最大の破たん、JPモルガンが資産取得(Reuters)
参考:ワシントン・ミューチュアル(Wikipedia日本語)
参考:シリコンバレー銀行だけではなく2000年以降562行が破綻している(Gigazine)
それにしても本件、やたらGigazineが食いついていますね↑
雇用統計→米ドル下落
そんな中2023/3/10(日本時間)の雇用統計は、失業率の上昇が嫌気されました。
米雇用統計受けドル売り ドル円は一時134円台前半 SVB破綻の影
2023/3/11 6:40
きょうのNY為替市場、この日発表になった米雇用統計を受けてドル売りが強まった。ドル円は一時134円台前半まで見切り売りが強まり、21日線をブレイクしている。
非農業部門雇用者数(NFP)は前回から大きく伸びが鈍化したものの、31.1万人増と予想(22.5万人増)を上回り、力強い米雇用情勢を示した。タカ派なFRBを正当化する内容ではあるが、失業率が3.6%に悪化し、平均時給も前月比0.2%上昇に伸びが鈍化し、予想も下回った。
FRBのタカ派姿勢を裏付ける内容ではあるものの、短期金融市場では今月のFOMCでの0.50%ポイント利上げの確率が50%未満に低下するなど、今週のパウエルFRB議長の議会証言を受けた利上げ期待の高まりを後退させる反応が見られている。また、年内の利下げ期待も復活しており、12月のFOMCで0.25%の利下げを織り込む動きが出ている。
また、資本毀損に伴う経営危機が浮上していたSVBファイナンシャル<SIVB>が破綻し、他の地銀にも動揺が走っている。金融システムへのリスクが意識されていることも、市場の金利見通しに影響していた可能性もありそうだ。
利上げでSBV破綻したから景気後退で米ドル下落で・・・
かといって利下げ観測でも米ドル下落で・・・
どっちやねん、という状況です。
メキシコペソ
こんな中、不穏な動きをみせはじめたのが”米ドルの犬(私個人命名)”ことメキシコペソです。
FX「23日振り急落。昨年の高値更新直後。米国との金融政策デカップリング観測で。その他メキシコの弱点はあるか」メキシコペソ見通し
2023/3/10
(メキシコペソは)23日ぶりに急落した。2月のメキシコのインフレが低下し利上げ減速論が現実化してきた。1月の0.5%利上げから0.25%利上げに縮小する予想。
一方米パウエルFRB議長は利上げ拡大を証言した。これまでの米との利上げペースを共有からデカップリングとなれば、一時的にペソが売り込まれる。それが昨日起きたわけだが、結論は3月22日(FOMC)と3月30日のメキシコの政策金利決定を待つこととなる。
・・・
メキシコ中銀総裁は「米国の経済成長は鈍化すると予想され、それがメキシコ経済の減速につながるが、メキシコが不況に陥るとは予想されていない。ただ利上げのペースを遅くすることを検討する可能性がある」と発言している。
中銀の2月決定会合の議事録では、政策担当者の多くが次回3月の会合で利上げ幅縮小を提案していた。
ただメキシコ政策金利決定前にFOMCがあり利上げ幅拡大が予想されている。FOMCに配慮するか。米国とのデカップリングあればペソの動きは不安定になる。
これも米ドルと同じような状況です。
アメリカが利下げすれば→お得意先アメリカの景気後退でメキシコペソは売り込まれる。
アメリカが利上げすれば→上述の”デカップリング(=政策金利の乖離)”が生じメキシコペソは売り込まれる。
・・・というわけでメキシコペソの雲行きは怪しくなってきているワケです。
ただ、いずれにせよコロナ禍が過ぎ去ったとはいえ、ウクライナ侵攻が継続する中、景気がよいワケがない。
そろそろ米ドルとメキシコペソの下落が起こってもおかしくないとおもいます。
・・・・・・
それでは、今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。m(_ _)m