(出典:Moody’s)
こんばんは、品川です。おひさしぶりです。すみません、別の所で連載していたので、本サイトでずっと記事が書けませんでした。
さて、本サイト(ニュースオールズ)開設時の頃、高金利通貨トップ3として、南アフリカランド、トルコリラ、メキシコペソを紹介させてもらいましたが、あの頃と随分、光景も変わって来ましたね。
端的に言えば、ここまでトルコリラがトラブルメーカーだとは思っていませんでした。
政情不安のメキシコ(麻薬組織関係)。
金融財政めちゃくちゃなトルコリラ。
というわけで、やはり高金利通貨頼みの綱となるのは南アフリカランドのみ・・・と言いたいところですが、絶不調です。
ラマポーザ政権発足により、9円台固めるなんて余裕だと思っていたのですが、現在7円台半ば・・・。
いろいろ扱いたい話もあるのですが、直近で緊急の話題として、本連載では題名通り、話題となったムーディーズ(Moody’s)のレポート、読んでみたいと思います。
これから徐々に、放置してしまっていた南アフリカランド情報、補って行きたいと思います。
何卒お付き合いよろしくお願いいたします。
・2018年8月15日ムーディーズ南アフリカランド報告書。
ランド日足
8月13日の長い下ヒゲと
8月15日の太い下げ棒に
注目してください。
(出典:外為どっとコム)
7円台半ばに暴落してしまった南アフリカランド(上掲画像)。
その原因は「トルコリラにつられてリスクオフが広がった(いつもリスクオフで犠牲になるのは高金利通貨だ)」と認識されていると思います。
確かに、上掲画像8月13日の長い下ヒゲなどは、その(トルコリラショック)の勢いで「窓を開けて」始まった週初めの取引を表しています。
しかし、上掲画像8月15日の長い下棒(ローソク足)は、南アフリカランド固有の原因を反映しています。
それが今回扱う問題、2018年8月15日ムーディーズ南アフリカランド報告書です。
ムーディーズ(Moody’s)と言えば、格付け会社の中で唯一、ランド支持(すこ~しだけですけど)をしていることで、ランド投資家には好感を持たれている格付け会社だったのですが・・・。(くわしくはこの記事とこの記事をご覧になってください。)
・最初にBloombergが報じた。
ムーディーズのレポート(報告書)問題を真っ先に取り上げたのは、Bloombergでした。
こんな風に言っています。
15日の外国為替市場で、南アフリカ共和国のランドが大幅下落。ムーディーズ・インベスター・サービスが同国経済に関して悲観的な見方を示したこと[・・・]が向かい風となった。
ランドは対ドルで一時3.4%安。
ムーディーズは予想よりも弱い経済成長や公共部門の賃金上昇を理由に、南アの財政再建ペースは政府予測より遅れるだろうと指摘した。
[・・・]ムーディーズが南アの外貨および現地通貨建て債券に付与している格付けは「Baa3」で、投資適格級で最も低い。格下げとなれば、同国の現地通貨建て債券は投資不適格(ジャンク)級になり、投資適格級の指数と連動するファンドが保有資産を売却するため、資本流出に拍車が掛かる可能性がある。
[・・・]ランドはヨハネスブルク時間午後5時16分までに対ドルで2.6%安の1ドル=14.6147ランド。月初来の下落率は9.2%と、ブルームバーグが追跡する新興国通貨ではトルコ・リラに次いで2番目の大きさ。
結局、ランドは7月から8月にかけて10%ちかく(9.2%)下落してしまいました。
本連載で扱いたいのは、こういった問題の一因となったムーディーズの報告書です。
一体、どんなことが書かれているのでしょうか。
一緒に読んでみましょう。
・・・・・
つづきます。
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