ドル円が140円台に(2022/9/3 FX)

USD/JPY月足
突き抜けたのは
2022/9/1(木)
深夜23時(日本時間).
これだけで,
なにが原因か(アメリカ関係)
予想着きますよね….
(出典:外為どっとコム)

 

 

こんにちは、品川です。

 

今週は節目となる大きな出来事がありましたね。

 

歴史的事件なので、記録しておきたいとおもいます。

 

 

ご承知の通り、140USD/JPYをつけました(トップ画像)。

 

 

直接的な原因は、佐藤正和氏のまとめで把握できます。

 

 

 


・1998年8月以来の140円


2022/9/2, 21:30発表の雇用統計に対する
市場の反応(USD/JPY, 10分足).
素通りされた、というところだろう.

 

 

 

トップ画像をみると、いわゆる”デイトレード元年”以後でみるとドル最高値(円最安値)にみえますが・・・

 

参考:現在(2022/7/3)の円安について①:20年ぶりの円安

 

意外なことに1998年に140USD/JPYは既に存在していたみたいです(デイトレード元年は1997年)。

 

まあ、外為どっとコム創業がそれ(デイトレード元年)以後だった、だからチャートに反映されていない・・・って、ただそれだけなんですが。

 

さて、今回の140USD/JPY越えについては、佐藤正和氏により以下のとおり解説されています↓

 

2022年9月2日(金) 「ドル円1998年8月以来となる140円台に」

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場東京時間で139円台半ばまで上昇したドル円はNYでも続伸し、140円台に。140円23銭までドル高が進み、この日の高値圏で引ける。
ドル高が進み、ユーロドルも下落。0.9910まで売られ、先月24日に記録した安値に並ぶ。
株式市場はダウとS&P500が反発したものの、金利上昇を嫌気したナスダックは6日続落。
債券は続落し、長期金利は一時3.29%台まで上昇。
ドル高を背景に金は5日続落し一時は1700ドル台を割り込む。 原油価格も大幅に続落し86ドル台に沈む。
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新規失業保険申請件数 → 23.2万件
8月S&Pグローバル製造業PMI(改定値) → 51.5
8月ISM製造業景況指数 → 52.8
8月自動車販売台数 → 1318万台(年率換算)
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ドル円はついに節目の140円台に乗せました。1998年8月以来24年ぶりのこととなります。この年に生まれた赤ちゃんが社会人になっていると考えると、相当な年月が経っていると改めて感じます。ドル円は昨日の朝方には139円台前半まで買われており、東京市場が始まる9時には7月14日に記録した直近高値である139円39銭を上回るなど、すでに140円台テストの「予兆」もありました。NYでは8月のISM製造業景況感指数が市場予想を上回り、さらに失業保険申請件数も低水準であったことで、FRBの大幅な利上げ姿勢が維持されるとの観測から株安、債券安、金利高からドルが買われました。

前日は「ドル全面高」と「円全面安」が見られましたが、昨日は「ドル全面高」の展開となり、ユーロドルも先週記録した0.9910まで下落しています。当面の目標であった140円に達したことで、この先もう一段の上昇を見せるのか、あるいは「達成感」からもみ合い後一旦下落に転じるのかは、今夜の雇用統計がそのカギを握っていそうです。今夜の雇用統計では非農業部門雇用者数が「29万8000人」の増加と見込まれており、7月の「52万8000人」からは大きく減少しますが、仮にこの数字を見せるようなら、労働市場は極めて健全で好調だと判断され、少なくもドルが大きく売られる可能性は低いと予想します。ただ、結果は蓋を開けて見なければ分かりません。既に発表された8月のADP雇用者数は市場予想を大きく下回る「13万2000人」でした。一方、上述のように、新規失業保険申請件数は減少傾向にあります。

FRBは経済成長を犠牲にしてもインフレを抑制するという強い意志を見せています。1日、アトランタ連銀のボスティック総裁も、「当局はやるべき仕事が幾つかある。現在のインフレ率がFRBの目標である2%にはほど遠い」と指摘し、「われわれは経済を減速させる必要がる」と、当局が明確に景気減速を意図していることを口にしています。現時点では次回会合での利上げ幅は、0.5か0.75ポイントのどちらかであるかは確実ですが、今夜の数字が予想通りかそれ以上であれば、9月のFOMCで、3会合連続で0.75ポイントの利上げへの環境が整うとみています。いずれにしても、9月20-21日の会合までの不確実要素の一つが消えることになります。

7月に139円39銭を記録した後、先月2日には130円39銭まで短期間に9円もドル高が修正されたことで、市場関係者の中にもドル下落を見込む向きが増えていました。筆者はそれでもチャートが示す形状などから、「ドル高はまだ終わっていない可能性が高い」との立場を維持してきましたが、これは日足チャートにおける「雲の存在」が大きかったと思います。(参照:8月1日~3日の今日のアナリストレポート)130円台半ばまで売られたことで、ローソク足は一旦雲の下限を割り込みましたが、その日の内に133円台まで反発したことで、その日のローソク足は「長い下ひげを示現し、陽線で」取引を終えています。結果的には、雲の下限でサポートされた形になっています。今朝の時点ではローソク足は完全に雲の上限を抜き去り、上昇傾向を鮮明にしています。ただ、ここからもう一段の上昇を見せるようだと、今度は「移動平均線」からの「乖離率」を見ておく必要もありそうです。

本日のドル円は139円~141円程度を予想しますが、雇用統計の結果次第では上も下も予想値を超えるかもしれません。

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「ゴルビー」こと、ミハイル・ゴルバチョフ氏が死去し、西側諸国のメディアはこぞって「冷戦終結の立役者」、「鉄のカーテンをこじ開けた英雄」といった言葉でその死を報じていました。筆者も現役の為替ディーラーの時の思い出があり、ちょっと振り返ってみたいと思います。

あれは、確か1991年の夏だったと思いますが、当時はまだ通貨ユーロは創設されておらず、ドイツマルク(DM)が最も強い通貨でした。欧州では対マルクで取引をするケースが多く、マルクはその強さゆえに、ヘッジ通貨としても利用されていました。筆者が勤務していたパリバ銀行(現BNPパリバ)東京支店も、パリ本店から大量のマルクがらみの注文が入っており、欧州市場が開くまでその注文を管理する立場でした。しかし、通常東京時間では欧州通貨が大きな値動きを見せることはほとんどなく、注文を執行する機会はまずないのが実情でした。そんな時、「ゴルバチョフ拘束」のニュースが飛び込んで来て、市場が騒然となりました。本店からは億単位のマルク・パリ(DM/FFR)の売り注文が入っており、マルク・パリが一気に上昇してしまい、注文レートを大きく超えてしまいました。もちろん、その上のレートで執行しましたが、利益のかなりの部分を注文先に還元した後でも、かなりの利益が残りました。執行直後に支店長がディーリングルームに来られ、事情を説明するとゴルバチョフの拘束を驚きながらも「Good for Paribas , bad for Gorbachev」の名文句を残したことを思い出しました。「たなぼた」でしたが、支店に大きな利益をもたらしたことで、その夜は支店長を含め、日比谷の「しゃぶしゃぶ」へ繰り出しました。もちろん、支店長のおごりで・・・・。

良い週末を・・・・・。

 

で、ここ↑で言及されている雇用統計の結果は↓以下のとおり。

 

2022/9/2, 21:30発表:米国 8月失業率 
前回:3.5% 
今回予想:3.5% 
今回結果:3.7%


2022/9/2, 21:30発表:米国 8月非農業部門雇用者数変化(前月比) 
前回:52.8万人 
今回予想:30.0万人 
今回結果:31.5万人 

 

とくに、なにもなかった、という感じですね(上掲画像)。

 

 


・アメリカでは景気上向き


本サイトや姉妹サイトで
WWEUFCの状況を知っているひとなら
わかることですが,
アメリカでは, もうコロナは放任で,
接客業は完全オープンになっている.
(出典:日本テレビ)

 

 

 

日本だと、まだおウチ時間とか、外食産業が悲鳴をあげている、とか、リモートワーク推奨・・・とか言われていますが・・・

 

アメリカだと、もうみんな気にせず外に出て通常の生活なり経済活動を行っているようです。

 

前述の佐藤正和氏のコメントや上掲動画でも言われている通り、140USD/JPYを超えるきっかけになったのは↓以下の経済指標でした。

 

2022/9/1(木)

23:00発表:米国8月ISM製造業景況指数

前回:52.8

今回予想:52.0

今回結果:52.8

 

まあ、なんやねんISM製造業景況指数って・・・という話なんですが↓

 

ISM製造業景況感指数(あいえすえむせいぞうぎょうけいきょうかんしすう)

全米供給管理協会(ISM=Institute for Supply Management)が算出する製造業の景況感を示す指数のひとつ。

製造業(300社以上)の購買・供給管理責任者を対象に、各企業の受注や生産、価格など10項目についてアンケート調査を実施。「良くなっている」、「同じ」、「悪くなっている」の三者択一の回答結果を集計し、季節調整を加えた新規受注・生産・雇用・入荷遅延・在庫の5つの指数をもとに、ISM製造業景況感の総合指数を算出する。

ISM製造業景況感指数は0から100までのパーセンテージで表す。50%を景気の拡大・後退の分岐点とし、50%を上回ると景気拡大、50%を下回ると景気後退を示す。

 

というわけで、52.8というのは、少なくとも景気は拡大している、という認識が示された、ということですね。

 

・・・・・・

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。m(_ _)m

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