結論から先にのべますが、
デュタステリドのおクスリとしては、
[アボルブジェネリック]ベルトリド(Veltride)0.5mg
をおススメします。
こんばんは。バールドです。
デュタステリド(Dutasteride)という成分名を私が初めて聞いたのは2016年のことでした。
それまで惰性的というか習慣的に、フィナステリドを成分とするクスリ・・・
具体的に言えばフィンペシアを使っていたので、突然の(デュタステリドの)盛り上がり方に、ちょっと驚いたことを覚えています。
ご承知のとおり、薄毛界において、
① ミノキシジル = 攻めの成分
・
② フィナステリド = 守りの成分
・・・という2つの等式は、発毛を始めるに当たっての大前提に成ります。
① ミノキシジル = 毛を生やしてくれる成分(=攻めの発毛!)
・
② フィナステリド = 毛を抜けないようにしてくれる成分(=守りの発毛!)
・・・という訳です。
ミノキシジル(①)には、その含有薬として、ポラリス、そしてその後継商品であるフォリックス、あるいは勇気があるならミノタブ(ミノキシジルタブレット)を使うのが普通です。
もっとも、どのおクスリを使おうがミノキシジルという主成分が疑われることはありませんでしたし、それは現時点でも変わりのないことです(2017年11月)。
それに対し、フィナステリド(②)には、フィンペシアの他いろいろな錠剤が販売されて来たのですが、それらを全部吹っ飛ばすしてしまうくらい問題に成ってしまったのは、この「守りの成分」に君臨していたフィナステリドという中心成分自体の効果が疑われ始めたからです。
そしてそのフィナステリドに取って代わったのが、デュタステリドだったのです。
本連載では、デュタステリドが、一体、どうフィナステリドより優れているのかということを、効用と危険性、両方の側面からえぐり出してみたいと思います。
連載第1回目です。
・抜け毛のメカニズム。
(画像出典:パレスクリニック)
まず、上の図を見て下さい。世間に、フィナステリドではダメだと知らしめたのは、このような図で表された抜け毛のメカニズムでした。
一番左の円のなかに、テストステロンと書いてあるのが分かるでしょうか。テストステロンはは男性ホルモンの代表選手です。
ちょっとここで問うてみましょう。男性ホルモンとは何でしょうか。いや、そもそもホルモンとは何でしょうか。
ホルモンとは、特定の組織や器官の働きを調節する物質のことです。
さて、男性ホルモンは、男性性器から分泌されています。
そこでいま述べたホルモンの特徴(=特定の組織や器官の働きを調節する物質)を踏まえるなら、男性ホルモンは、男性性器から分泌されることにより、男性独自の身体形成にしか影響を及ぼさない、そんなことが容易に予想されるのではないでしょうか。
実際、その通りなのです。
男性ホルモンによってこそ、いわゆる第二次性徴以降の男性特有の身体形成(がっちりしている、声が太い etc.)が実現されます。
残念ながらその第二次性徴以降の男性特有の身体形成には、ハゲ(薄毛)も含まれてしまっています。
要は、AGA=AndroGenetic Alopecia(男性特有の遺伝的要因で起こる脱毛症)は、男性ホルモンによって引き起こされているのです。
・DHTとは、男性ホルモンが変化したもの。
(画像出典:パレスクリニック)
もう一度、上掲図を見てみましょう。
左側にしっかり「テストステロン」と書かれていますよね。それは、男性ホルモンの代表選手です。
そして、次が重要です!
このテストステロンが、「ジヒドロ」テストステロンに変化した時、男性ホルモンは完全に、男性諸氏の頭皮にハゲ(薄毛、AGA、抜け毛ー呼び名はさまざま)の現象を起こすのです。
その「ジヒドロ」テストステロンは、上掲の図の右端の円内で「DHT」と記されています。
では、その変化、
テストステロン → 「ジヒドロ」テストステロン(DHT)
・・・・は、どうなって起こるのでしょうか。
・2つの酵素。
(画像出典:パレスクリニック)
やはり、おなじ図を見てみましょう。この横軸に表された変化、
テストステロン(男性ホルモンの代表) → 「ジヒドロ」テストステロン(DHT)
これこそ、今し方問われたことに他なりません。
そしてそれにより、薄毛が起こってしまうのです!
では、その変化の原因は何か?
今度は同じ図の、縦軸に目を移しましょう。その上下にある5α還元酵素(リダクターゼ)という酵素に注目してみたいと思います。
さて、何度も繰り返して悪いですが、
テストステロン(男性ホルモンの代表) → 「ジヒドロ」テストステロン(DHT)
これは↑化学反応の一種です。
学校の授業で化学反応を習った時、触媒というのがあったのをご存知でしょうか。過酸化水素水が分解して酸素が発生するという化学反応がありますが、この化学反応
過酸化水素水 → 酸素
この化学反応を促進させる触媒として、二酸化マンガンなんていうのがありました。
酵素とは、体内において、この二酸化マンガン(というか触媒)の働きをするものです。
酵素が無ければ起こりにくい化学反応はたくさんあります。
件の変化、くどいですが、
テストステロン(男性ホルモンの代表) → 「ジヒドロ」テストステロン(DHT)
この化学変化も↑酵素の助けが無ければ起こらないのです。
そして、そのいわばハゲ物質(DHT)生成変化を助けてしまう酵素こそ、5α還元酵素(リダクターゼ)に他ならないのです。
・フィナステリドは5α還元酵素II型しか阻止できない。
(画像出典:パレスクリニック)
こうして5α還元酵素(リダクターゼ)の働きが分かりました。
それは、
テストステロン(男性ホルモンの代表)ー5α還元酵素(リダクターゼ)→ 「ジヒドロ」テストステロン(DHT)
・・・と、いわばハゲ物質(DHT)生成変化を助ける厄介者のわけです。
ここで、しつこいですが、もう一回上の図を見てみましょう。
上の図の縦軸の上下にある5α還元酵素(リダクターゼ)ですが、よくみると・・・
上の円の左側に、I型(5α還元酵素=リダクターゼ)
・
下の円の左側に、II型(5α還元酵素=リダクターゼ)
・・・と書いてあるのが分かります。
そうです!
5α還元酵素(リダクターゼ)には、I型とII型、2つの種類があったのです!
くぅ~!なんて卑怯な!!
そして長い間「守りの成分」の座に君臨してきたフィナステリドですが、これは実は、I型しか妨害できない(阻害=上の図の✖で表された作用しかない)ことが分かったのです。
じゃあ、II型の責任はだれが取るんだ・・・?
まさしくそこに現れたのが正義の味方、それが、デュタステリドだったわけです。
・・・・・
次回につづきます。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m
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