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こんにちは、編集長です。2017年、北朝鮮情勢は悪化の一途を辿っています。私達は今、何を、どのくらい把握しなければならないのでしょうか。
連載第3回目は、懸念材料となっている北朝鮮のミサイル発射実験について論じてみたいと思います。
・風刺の歌も流れる。
最近、YouTubeで物凄い勢いで広告再生されるのが、あべりょうさんの楽曲ですが、そのなかの「核攻撃サバイバー」は北朝鮮のミサイル実験というか発射について歌ったものがあります。
ほとんどのひとが、このひとの歌、好きでないかも知れません。ただ、問題提起としては悪くないですね・・・。いずれにせよ、北朝鮮問題の浸透を見て取れる出来事だと言えるでしょう。
・北朝鮮のミサイル実験の歴史。
(出典:Wikipediaを一部改変)
北朝鮮のミサイル発射実験は、ここで改めて言うまでもなく、今に始まったことではありません。あべりょうさんも歌っている様に、テポドンという北朝鮮のミサイル名はすっかり私達にも慣れ親しんだものと成りました。
ちなみに、デポドンの発射実験は1998年、金 正日(キム ジョンイル)政権の下、行われています(※)。
(※北朝鮮の国家主席は、まだ3人しかいません。前回の記事に短くまとめられていますので、参考にしてください。)
それにしても、年号に沿って数えるだけでも少なくとも10回、すでに北朝鮮はミサイル発射実験を行っていることに成ります。
ただ、素朴に「それって多いの?」と問うことはできます。
実はこの「10回」というミサイル発射実験回数が多いか少ないかについては異論があって、例えば北朝鮮を非難している当のアメリカは、2017年だけで既に「4回」のミサイル発射実験を行っています(産経ニュース 2017年8月2日報道)。
・なぜミサイル発射実験を行うのか?
それにしてもなぜ、北朝鮮はミサイル発射実験を行うのでしょうか。
そんな挑発的なことをして国際世論を喚起して何の得に成るのでしょうか。
こういった問いについての説明を求め調べてみると、結構多様な見解が出て来て驚かされます。
今回はそのうちのひとつだけ扱って次回に進むことにしましょう。
・アエラの記事は冴えないように見える。
「そもそもなぜミサイル発射実験なんて挑発的なことをするの?」ーこの問いに対して、有名な雑誌アエラの子供版が与えた答えは、すこし失望させるものでした。
北朝鮮は自らの体制を守るためには、核兵器とミサイルの力に頼ることが必要だと考えている。韓国や米国などを相手に戦った朝鮮戦争は、今も休戦状態のままだ。北朝鮮には、自らを核保有国と認めさせ、朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に変える交渉を求める意図があるとみられている。
要するに、ミサイルと核武装により戦力を誇示することによって、1950年に始まる朝鮮戦争後の「休戦協定」(1953年)を「平和協定」に変えようとしている・・・これが、北朝鮮がミサイル発射実験をしている裏にある意図だ、そうアエラ紙は説明しているわけです。
別にいいのですが、この説明、結論部分が唐突に出て来て、まったく論展開の間隙が埋められていないのです。(上掲画像をクリックして該当記事全体を読めば、お分かりになるかと思います。)
なぜ、北朝鮮が開始し、朝鮮半島の統一を目指した朝鮮戦争の結末を、北朝鮮自身が「平和協定=韓国承認」で終わらせようとしているのか、その理由がまったく説明されていません。
このため、この記事は私には全然、腑に落ちませんでした。
だから、却下させて頂きます。
そうするとでは、北朝鮮がミサイル発射実験を繰り返すわけは一体、何なのでしょうか。
すこし長くなりましたので、今回はここで一旦、しめたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
次回に続きます。
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