薬やプロテインは腎臓に負担をかける?その3

(出典:allvectors)

こんばんは、ケン娘(けんこ)です。「お薬の持続的使用やプロテインの使用が腎臓(じんぞう)に負担をかける」という物騒なウワサを耳にするように成りました。このウワサが本当なら、ミノキシジルのような薬を薄毛(AGA)の男性が持続的に使用した場合、彼を将来待っているのは人工透析治療だということに成ってしまいます。また筋トレ後にプロテインを愛飲している男性なんかも、将来、人工透析患者に成ってしまう可能性が高いことに成ります。

前回、後者「プロテインの使用が腎臓(じんぞう)に負担をかける」という見解について、牧田善二氏の見解をご紹介しました。

今回もプロテインに絞って、お話を続けさせていただきます。

連載第3回目です。


・筋トレ愛好家たちの反論。


私自身も、びっくりしたのですが「プロテインの使用が腎臓(じんぞう)に負担をかける」というトピックは、ウェブ上でも非常にホットなものに成っています。

そのなかでも主流を占めるのは、筋トレ愛好家たちでした。彼らのほとんどが、「プロテインの使用が腎臓(じんぞう)に負担をかける」ということを否定しています。

しかし、そのいくつかを読んでみれば分かると思うのですが(私は4つほど精読しました)、あまり説得力はありません。

というより、筋トレ愛好家たちにとって結論は既に決まっていて、「プロテインの使用が腎臓(じんぞう)に負担をかけることはない」ということなのです。

要するに、筋トレ愛好家たちは、プロテインを使い続けたい、だから、そんな考え(プロテインの使用が腎臓に負担をかける)は吹き飛ばしたい・・・という見方が先にあるのです。

どんなに表などを使ってまとめられていようとも、ブログレベルであり、納得の行かないものであることに変わりはありません。

このため、本連載では彼らの意見は取り上げないことにします。


・タンパク質は有害?


プロテインの使用が腎臓(じんぞう)に負担をかける」という指摘を論じる多くのひとたちが焦点を合せているのは、前回牧田善二氏も述べていた、次のような見解です。

タンパク質は、私たちの血肉をつくる非常に重要な栄養素です。ただ、糖質や脂質と違って、分解の過程で尿素窒素などの毒素を産出します。

前回牧田善二氏の文章より)

ここから多くのひとが、次の点だけを取り出しているように見えます。

エネルギー源として、タンパク質は、炭水化物や脂肪と違い有害である。

実際、次のように論じられることがあります。

腎臓に負担をかける主なものは、たんぱく質と塩分です。栄養素のうち炭水化物と脂肪は、体内で燃えると二酸化炭素と水に変化し、息や汗や尿として外に出るので、老廃物はほとんど出ません。一方、たんぱく質は燃えると尿素窒素や尿酸などの体に有害な物質になります。

(アステラス製薬ホームページより)

つまり、「エネルギー源として、炭水化物や脂肪は何も有害な物質を発生させないけれども、タンパク質だけは有害な物質を発生させる。だからタンパク質は体に悪い。」という論法が取られるわけです。


・身体の構成材料としてのタンパク質はどうなったのか?


しかし、タンパク質は何も、エネルギー(すこし難しい言い方をすればATP=アデノシン三リン酸を生成させるためだけに摂取されるのではありません。

確かに、炭水化物なんかは、ブドウ糖飴(※1)が重宝されるように、エネルギー源(ATP=アデノシン三リン酸)として摂取されます。

(※1:炭水化物は糖類とも呼ばれ、糖類の最も単純なものがブドウ糖です。つまりブドウ糖が一番分解されやすいので即効のエネルギー源として重宝されるのです。)

しかし、タンパク質は、それだけではないはずです。

炭水化物はエネルギー源専門

vs

タンパク質はエネルギー源専門でない

この対立をまずしっかり認識しておく必要があると思います。

では、タンパク質はエネルギー源に成る以外に、どんな働きがあるのでしょうか。

それは、アミノ酸に分解されることによって、身体の構成材料に成るということです。つまり、タンパク質は私達の身体の組成に役立っているのです。

お肌のコラーゲンも、消化を助ける酵素も、風邪を予防する抗体も、そして筋肉も、取り入れたタンパク質をアミノ酸に分解し、それ(アミノ酸)を再合成することによって作られています(※2)。

(※2:遺伝ではないDNAの働き、つまりmRNA、tRNA、rRNAなんかと共同した働きを聞いたことがあるひとは、そこを思い出してください。)

つまり、タンパク質は、身体の構成材料として欠かせないものなのです。

よく、「リジンは体内で合成できないアミノ酸だから食事で摂取しなければならない必須アミノ酸です!」なんて言い方がされます。

これは、他ならない、タンパク質がエネルギー源としてではなく、身体組成に欠かせないものであることを意味しているのです。

一応、念のために押さえておきますが、プロテインタンパク質のことです。タンパク質を英語で言うとプロテイン(protein)、ただそれだけです。日本語のタンパク質は、ドイツ語のEiweiβ(Ei=卵、weiβ=白い)から来ていると言われています。

筋トレ後に飲むプロテインは、タンパク質として、そういう役割(身体組成)を担わされているのです。

僭越ながら私も、ジムに通った後、プロテインを飲みます。これは、トレーニングで壊してしまった筋肉を再生させるためで、エネルギー源とするためではありません。

トレーニング後、毎回、ステーキなんかを食べるなんてとてもできない。だからプロテインなのです。

プロテインの有害性を議論するとき、こういった止むにやまれぬ事情が看過(かんか)されているように思います。(ましてやお医者さんが筋トレ事情に詳しいわけがない。)

みなさんは、どう思われるでしょうか。

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それでは、今回はここまでです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m

本編は続きます。