(画像出典:lancers, crowdworks)
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こんにちは、伊田です。
ランサーズとクラウドワークスをご存知でしょうか。
「クラウドソーシング企業」と言うと格好よく聞こえますが、要は、
① ある企業が、パソコンを使って電子的に提出できるような仕事をしてくれるひとをインターネット上で募集し、
② その仕事をしてくれたひとには、対価としてお金が支払われる、
この①と②の仲介をする企業のことだと考えて下さい。
パソコンの普及とともに、副業や独立を求めるひとびとの支持を受け、クラウドソーシング企業は大きな成長を遂げて来ました。
2017年において、クラウドワークスは既に、東証マザーズ上場を果たしています。ランサーズは未上場ですが、時間の問題でしょう。
本連載では、このクラウドソーシング企業の抱える問題について考えて行きたいと思います。
連載第1回目です。
・ライターの使い捨て。
(画像出典:crocoオウンドメディア)
クラウドソーシング企業は、いま最も勢いのある企業のひとつだと言えます。
発祥はもちろん海外で、外人でクラウドソーシングを使って働いているひとはゴマンと居るのですが、ネットフリーク(freak 半中毒者)の多い日本においては一層、クラウドソーシングを利用する人口が今後増えて行くことが予想されます。
そんななか最近、上掲画像のような広告をよく見かけるように成りました。
「使い勝手の良い」ライター・・・
実際、クラウドソーシングを利用する企業の考えを、これ以上よく代弁している言葉はないでしょうね。
まさに、その通り。
どんな身なりをしていようが、性格だろうが、手っ取り早く作業を完成させてくれる「誰か」を企業は必要としているだけで、その「誰か」が、何者であるかなんか興味ないわけです。
「使い勝手が良ければいい。」
クラウドソーシングの仕事発注者の本音をこれほどよく表している言葉はありません。
言い換えれば、使い捨ての「誰か」を企業は探しているわけです。
そんな風に考えながら使い勝手の良い、使い捨ての「誰か」を探している企業が悪い、と私は言うつもりはありません。彼らも生き残りに必死だからです。
ただ、その態度を助長しているクラウドソーシング企業には、少なからず問題があると思われます。
・1億総タレント?
TechInsiderの取材に答えて、ランサーズ代表取締役社長 秋好陽介氏は、「1億総タレント」の社会を実現したいと言っていました。
しかし、ランサーズを代表とするクラウドソーシング企業を利用して副業をしているひとの大半が抱えているのは、疲労感と不満です。
例えば、2,000円くらいの仕事を、クラウドソーシングを利用して受注・完了したとしましょう。
その場合、発注した企業から支払われるその報酬2,000円のうち、およそ300円がクラウドソーシング企業の懐に入ります。
従って、2,000円の仕事をして、仕事をした人が得られる最終的な報酬は1,700円くらいです。
いわゆるピンハネですが、そのピンハネの名称はクラウドソーシング企業によって「システム利用料」と呼ばれます。
システム利用料・・・?
いずれにせよ、こういったやり取りが何千何万と行き交っているのが、クラウドソーシングの世界です。
その何千何万という仕事が行き交うたびに、クラウドソーシング企業にはチャリン、チャリン、と小銭が落ちて行くさまを想像してみてください。
確かに、その何千何万が「日本の全人口1億人」に成ったら、笑いが止まんないのはアンタだろうな、秋好さん・・・。
そんな風に思ってしまうのは、私が屈折しているからでしょうか。
いや、クラウドソーシングで働いたことのあるひとなら皆、多かれ少なかれ、そういった考えが頭に浮かんでは消え、浮かんでは消え・・・していると思います。
何が問題なのでしょうか。
本連載で、よく考えて行きたいと思います。
とりあえず、今回はここまでです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m
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