Blossom Financeのレポートを通して仮想通貨を知る(1)。

(Blossom Finance)

 

こんばんは、品川です。(2018年)4月12日、ビットコインを初め一連の仮想通貨が上昇基調へと転回し、ひとびとを驚かせました。そのトレンドは現在も続き、ビットコインは100万円台を間もなく回復しようとしています。

 

いくぶん、ファンダメンタルズが読みにくい仮想通貨ですが、今回の件(上昇基調への転回)に関して「本命」としてクローズアップされたのが、ブロッソムファイナンス(Blossom Finance)なる謎の組織でした。

 

本連載では、一般に「イスラム法で仮想通貨が認められた」と喧伝されている本件について、彼らブロッソムファイナンスのレポートを手掛かりに、可能な限り、接近してみたいと思います。

 

 


・2つのレポート。


 

仮想通貨が4月12日に高騰、そして上昇基調へと転回したきっかけとなった件の「ブロッソムファイナンス(Blossom Finance)のレポート」は、2つの仕方でアクセスできます。

 

① 「ビットコイン、仮想通貨、ブロックチェーンについてのシャーリア分析(Sharriah Analysis of Bitcoin, Cryptocurrency, and Blockchain)」と題された(恐らくは4月10日に作成された?)23ページの英文レポート。

 

② それ(①)に基づき4月12日にブロッソムファイナンスホームページに掲載された「ビットコインはハラルかハラムか:シャーリア分析の一例(Is Bitcoin Halal or Haram: A Shariah Analysis)」というブログ記事。

 

 

 


・レポート結論先取り:仮想通貨はイスラム世界でも問題ない。


 

上掲2つのレポートですが、ブログ記事の冒頭(②)が明確に、結論を伝えています。

 

その変動と急激さにより、仮想通貨の世界は動揺を続けています。

そこで我がブロッソムファイナンスは、イスラム世界におけるビットコインを初めとした仮想通貨やブロックチェーンの許容性を考察する報告書作成に取り掛かって来ました。

結論は、「ビットコインが、①或る条件下でイスラム世界の貨幣の定義を完全に満たしており、②イスラム法典(シャーリア)下、概して許容可能である」というものでした。

我がブロッソムファイナンスのレポートは、また、本件に関する卓越したイスラム法学者の多様な意見への分析も含んでいます。

本報告書は、ブロッソムファイナンスのイスラム法アドバイザーでコンプライアンス担当のMufti Muhammad Abu Bakarの指揮で作成されました。

 

As fluctuations and volatility continue to rock the cryptocurrency world, Blossom Finance has commissioned and released a working paper exploring the Islamic permissibility of bitcoin, cryptocurrency, and blockchain. The paper concludes that Bitcoin fully meets the definition of Islamic money under certain conditions and is generally permissible under Shariah. Blossom’s research also includes analysis of various legal opinions (fatawah) issued by prominent Islamic scholars on the topic. The research and development of the working paper was led by Mufti Muhammad Abu Bakar – Blossom’s internal Shariah advisor and Shariah compliance officer.

 

 


・ブロッソムファイナンスとは?


(クリックで移動します)

 

 

さて、今回の主役であるブロッソムファイナンス(Blossom Finance)ですが、一体どのような組織なのでしょうか。

 

以下の3点+1で理解できるでしょう。

 

① マイクロファイナンス(比較的貧困層を相手とした融資事業)を中心としたイスラム教徒に特化した投資ファンド。この事業では世界最大級らしい。

 

② アメリカとインドネシアに本部オフィスがある。アラビア半島には恐らく支店があるくらい。

 

③ トップは、恐らくアメリカ人のMatthew J. Martin氏(President & CEO)と、問題のレポートを作成したイスラム世界の”ブレイン”Mufti Muhammad Abu Bakar氏

 

④ おまけだが、ホームページがすこぶる見にくい。

 

・・・・・

 

というわけで、本連載では、こんな彼らブロッソムファイナンスの作成したレポートを辿りながら、仮想通貨の世界に入り込んで行きたいと考えています。

 

それでは、今回はここまでです。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。m(_ _)m

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